【刊行】丹生谷貴志著『〈真理〉への勇気―現代作家たちの闘いの轟き』
2011.09.21
出版物
神戸市外国語大学の丹生谷貴志さんが『〈真理〉への勇気―現代作家たちの闘いの轟き』を青土社より刊行しました。
丹生谷さんには2011年7月4日にUTCPで講演をしていただきました(⇒ 詳細 ⇒ 報告ブログ)。今回、出版されたこの本のあとがきにも「東京で数十年ぶり(!)にで会い、駒場の素晴らしい暑さの初夏の宵の空間で、有り難い思考の歓待の時間を」(285頁)と、UTCPでの7月の講演会のことを書いてくださっています。
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これがわれわれの希望でなければならない
あらゆる人間的なものに激怒する 「天使」 たちと、望みなく敗走する敗走者たち、社会に内属できず 《外》 に生きる者たちのコンパッション。イーストウッドの 「陥没」、タランティーノの 「絶望」、大岡昇平の 「敗北」、フーコーの 「肉」 と 「真理」・・・・・・ 世界とその崩壊の緩衝地帯に世界を生成する線を引き続ける作家たちの営みを闘いとして肯定し、新たな 「生」 として轟かせる闘争宣言。長篇書き下ろし論考収録。
【書誌情報】
丹生谷貴志『〈真理〉への勇気―現代作家たちの闘いの轟き』青土社,2011年.
ISBN-10: 4791766261
ISBN-13: 978-4791766260
【目次】
敗走者の生と真理―大岡昇平をめぐって
名付けと視線の錯乱―『歩哨の眼について』 の分裂
スカー・フェイスの眼光―吉田健一に於ける詩と批評と非物質的なるもの
クリント・イーストウッドは、自由と真理と残酷の映画作家である
死ねない絶望と超薄な 「この世界」―クエンティン・タランティーノをめぐって
鏡の魔、或いは砂浜の上の痕跡 en mode sans fin...
あとがき
初出一覧