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【報告】東京大学共生のための国際哲学研究センター(UTCP)シンポジウム「哲学対話って楽しい? ――私たちがしているのは「哲学」なのか?」

2022.01.17 Permalink


2021年12月9日、東京大学UTCPにてオンライン・シンポジウム「哲学対話って楽しい? ――私たちがしているのは「哲学」なのか?」が開催されました。

本企画は、今日日本社会において少しずつ広がりを見せている「哲学対話」の意義やその楽しさ・可能性について再検討するという趣旨において開催されました。本イベントを開催するにあたって、哲学対話の経験が大変豊富な永井玲衣さんと幡野雄一さんをゲストにお招きし、多様な観点から「哲学対話」という存在自体を対話することができる場を準備しました。

続く箇所において、本シンポジウムの内容を大まかにお伝えいたします。

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【報告】見えない外国人――日本における無国籍と在留資格の問題

2022.01.10 Permalink

 2021年12月19日に「見えない外国人――日本における無国籍と在留資格の問題」をオンラインで開催した。

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梶谷真司 邂逅の記録119 哲学対話とコミュニティづくり~一緒に考えることでできるつながりとは?

2022.01.10 Permalink

 哲学対話をすると「考える力」が育つのは、当たり前かもしれないが、実際にはそれほど簡単ではない。時間もかかるし、目立った結果が出ないこともある。しかし「仲良くなる」というのは、ほとんど確実に出る成果である。したがって企業のチームビルディングや地域のコミュニティ作りのために活用されるようになってきている。それにしても、一つの問いについて一緒に考えるという行為が、なぜそのような力をもつのか。そこで生まれるコミュニティとは、どういうものなのか。

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【報告】〈哲学×デザイン〉プロジェクト28「わたしのことば≠みんなことば」

2021.11.22 梶谷真司, 中里晋三 Permalink

8月28日に〈哲学×デザイン〉プロジェクト28「わたしのことば≠みんなことば」をオンラインで実施した。「わたしのことば」とは、言語に限らず、広い意味で自身を等身大で表現するための「ことば」であり、「みんなのことば」とは、ある集団においてコミュニケーションのスタンダードとされる「ことば」である。こう定義するなら、「みんなのことば」は必ずしも「わたしのことば」とならない。そして、それらの差異が際立ち、「わたしのことば」が求められるときほど、それを手にするのは難しく、結果として自分の声は「みんなのことば」に埋もれてしまう。今回お呼びしたゲスト、金春喜さん(焼肉屋そだちのジャーナリスト)とEri Liaoさん(「卡拉OK」そだちの歌手)はいずれも、日本および日本以外の国とつながって育ち、複数の言語や文化のはざまで生き、またそこで生きることについて考えてきた。二人との対話を通じ、わたしたちが自己に固有の「ことば」と出会い、自己を表現することの難しさ、そしてその可能性を考えていきたい。

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【報告】「八丈島に/で出会う」(〈哲学×デザイン〉プロジェクト32 番外編)

2021.10.22 梶谷真司, 中里晋三, 高山花子 Permalink

翌日のオンライン配信イベント(URLはこちら)に先立って、10/9(土)の 13 時過ぎ、東京からの一行(ゲストの寺尾紗穂さん、UTCP の梶谷、中里、EAA の高山)が、羽田から約 1 時間の空路を経て八丈島空港に到着した。イベントが午前中開催だったことから計画らしい計画もなく前日入りしたが、無計画が幸いして次々に予想外の出会いが生まれた。今回はイベント自体の報告に先立って、その充実した旅程について書いておきたい。

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梶谷真司 邂逅の記録117 学校が変わる時~内と外から見た教育改革の実践

2021.10.11 梶谷真司 Permalink

哲学対話はもともと「子どものための哲学」の手法の一つであり、学校教育の中で生まれ、発展してきた。したがって学校教育の改革にとってどのような役割を果たしうるのかは、哲学対話にとって最も重要な試金石の一つである。
私自身は、特定の学校に継続的に関わることはあまりしてこなかったが、他方でいろんな学校で対話を行ってきた。都立高校でそのコーディネートをしてくださったのが、今回のお呼びした「子どもの成長と環境を考える会」の代表、白井一郎さんである。同団体の柴崎菜苗さんは、白井さんと一緒に長年広報を担当してきた方である。二人は外部から東京都を中心に数多くの学校の教育・運営を支援してきた。もう一人の登壇者、萩原聡先生は、白井さんとは長い付き合いで、いくつもの学校で改革を成し遂げてこられた名校長である。全国高等学校長協会の前会長であり、現在は名門都立西高の校長を務めている。萩原先生が江北高校におられたときに、私自身模擬授業をさせていただいた縁がある。
今回のイベントでは、学校改革を内と外の両側から考えることで、学校が変わるのに何が必要なのかについて考えることにした。

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【報告】〈哲学×デザイン〉プロジェクト27「カメラを持って、回して、そこにいる」

2021.10.04 梶谷真司, 中里晋三 Permalink

6月13日にオンラインで実施した〈哲学×デザイン〉プロジェクト27「カメラを持って、回して、そこにいる」は、映像が伝えるリアリティとは何か、そしてカメラとともに現場に赴くとはいかなることかを考える企画だった。ゲストにお招きしたのは、困難を抱えつつ地域で生きる子ども、または障害を持った大人、そして彼/彼女らを支える人々と場所を描くドキュメンタリー映画を手掛けた二人の監督、重江良樹さんと田中悠輝さんである。

前半では、重江さんと田中さんの両監督がそれぞれ手掛けた作品『さとにきたらええやん』と『インディペンデントリビング』からの抜粋を鑑賞しながら、お二人が映像を通して描こうとしたものをお話しいただいた。

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邂逅の記録116 「未来のコミュニティを作る~教育による地方創生の“たくらみ”」

2021.09.13 梶谷真司 Permalink

私が五ヶ瀬中等教育学校に関わり始めたのは2014年である。スーパーグローバルハイスクール(SGH)という国際的に活躍できる人材育成を行う高校を文科省が指定して支援する制度に、応募の段階で哲学対話が組み込まれることになった。その“黒幕”が今回お呼びした一人、NPO法人グローカルアカデミーの田阪真之介さんだ。
田阪さんはSGHの申請のさいに五ヶ瀬中等をサポートしていて、そこに哲学対話をぜひ取り入れたいということで私は依頼を受けた。彼によれば、宮崎の学校教育は、生徒が先生の期待にしっかり応えているという意味でとてもうまく行っていることが多い。しかしそのような“予定調和”をいい意味で崩さないとこれからの時代は通用しない。そのために哲学対話は大きな可能性を秘めているのではないかということだった。この時点で田阪さんは哲学対話について私から簡単な説明を聞いただけで、自分では体験していなかった。それでも五ヶ瀬中等教育学校の先生方を説得して、SGHのカリキュラムに組み込んだ。果たして申請が採択され、私と五ヶ瀬との付き合いも始まった。
そのさい学校側で中心になってSGHを主導し、私が五ヶ瀬に行くさい窓口になり、哲学対話の活用の仕方を一緒に考えてくださった教員が上水陽一さんである。他方2015年、高千穂郷・椎葉山地域が世界農業遺産(Globally Important Agricultural Heritage Systems:GIAHS)の認定を受ける。山間地域における稲作、畑作、畜産、茶などの複合的農業とそれにまつわる神楽などの伝統文化が総合的に評価された。その申請のさいに自治体職員として活躍し、その後も関連事業で中心的役割を果たしているのがもう一人の登壇者、田崎友教さんだ。
また日本でのGIAHSの審査委員として高千穂地域に関わったのが総合地球環境学研究所の阿部健一さんである。彼はそのさい五ヶ瀬中等教育学校も訪ね、ローマでのプレゼンターの一人として生徒の一人、宮嵜麻由香を指名。彼女は2016年の3月にUTCPのイベント、「ラーニングフルエイジング~超高齢社会における学びの可能性」講演会で、「地域社会における多世代交流と教育の役割」というテーマで田阪さんと登壇している。
https://utcp.c.u-tokyo.ac.jp/blog/2016/04/821/
https://utcp.c.u-tokyo.ac.jp/blog/2016/04/832/
こうしてSGHと世界農業遺産が私たち5人を結びつけた。私が8年ほど五ヶ瀬・高千穂に関わって学んだのは、地方創生にとってもっとも重要なのは、企業の誘致でも観光資源の開拓でも特産品や名物の開発でもなく、そこに住み続ける人を育てること、つまり教育だということである。しかし教育を軸に地方創生をしているところはあまり多くない。五ヶ瀬・高千穂は、そのきわめてすぐれた事例であろう。
ごく一部とはいえ、そこに哲学対話が貢献できたのは、私にとっては哲学対話のみならず哲学の可能性を大きく広げてくれた貴重な機会だった。今回、その立役者である田阪さん、田崎さん、上水さんの3人を迎え、阿部さんと私が司会役となって、五ヶ瀬・高千穂での活動についてここで私たちなりにいったん総括し、教育と地方創生について一緒に考えることになった。

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【報告】〈哲学×デザイン〉プロジェクト26「居場所がなかったり、あったり、」

2021.09.11 梶谷真司, 中里晋三 Permalink

5月30日にオンラインで実施した〈哲学×デザイン〉プロジェクト26「居場所がなかったり、あったり、」は、近年さまざまな文脈で語られる「居場所」をテーマに、しかし「居場所とは何か」と、ただその成立を問うのではなく、より広い視野で「われわれは『居場所』をいかに経験するか」を考えたいと、企画された。私たちにとって、居場所の喪失、漂流、邂逅、船出などはいずれもが重要な「居場所」経験だろう。しかし、それらが表立って語られることは少ないと感じる。

今回は、埼玉の自立援助ホーム「樹の下ホーム」に勤める志村亜希子さんと、大阪の依存症回復施設「リカバリーハウスいちご」に勤める渡邊洋次郎さんをお呼びし、ご自身の経験、あるいはこれまでに出会った子どもや大人について自由に話していただいた。

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【報告】「『哲学の学校』をつくる教師と生徒の挑戦——東洋大学京北中学高等学校の取り組みから」

2021.08.19 Permalink

2021年7月11日、UTCPシンポジウム「『哲学の学校』をつくる教師と生徒の挑戦――東洋大学京北中学高等学校の取り組みから」が開催された。
講演者は、石川直実(東洋大学京北中学高等学校教諭)、竹内正人(東洋大学京北中学高等学校
教諭)、オーガナイザー・司会は、堀越耀介(東京大学大学院博士課程/日本学術振興会特別研究員)、梶谷真司(UTCP)の4人によるイベント開催となった。

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