【報告】P4Eワークショップ:子どものための哲学対話—Philosophy for Children—
2015年6月27日(土)、東京大学駒場キャンパス21KOMCEE 303を会場に「P4Eワークショップ:子どものための哲学対話—Philosophy for Children—」が開催されました。本ワークショップは「NPO法人こども哲学・おとな哲学 アーダコーダ」主催、対象を4歳から6歳までの未就学児およびその保護者として行われました。
今回で4回目となる「P4Eワークショップ:子どものための哲学対話—Philosophy for Children—」。今回は、こども2グループ、おとな2グループに分かれ、予め用意された、「雨」、「うんち」、「こわい」の3つのテーマから話したいものを選んでもらい、「なぜそのテーマで話したいのか?」という問いから対話をスタートしました。これまでは、映像や絵本、紙芝居を素材に用いての対話を行ってきましたが、今回はそういった素材なしの対話に挑戦しました。
こどもグループでは、テーマをくっつけて「こわい雨」や「くさい雨」の話しをしたり、「雨の日には普段と違う虫が見られるから楽しい」という意見から→武器をもっている虫がいる→武器は強い→強いは頭が良い→頭が良いって何?というところにまで広がっていきました。
おとなグループでは、「こわいはどこからくるんだろう?」「楽しいこわいとか、本当にこわいとか、こわいにも種類があるんじゃないか?」「同じものでもこわい時とこわくない時があるのはなんで?」等、いろいろな疑問が出ていました。こどもグループは「ワイワイ楽しく」、おとなグループは「じっくり集中して」哲学対話の時間を過ごしました。
帰り際に、継続してくださっている保護者の方から、家庭でこどもの「なんで?」が増えたというお話しをいただきました。「なんで?」は学びの出発点だと思います。ご家庭でも親子で「なんで?」を深めていっていただければと思います。
幡野雄一(NPO法人 こども哲学・おとな哲学 アーダコーダ)
安部高太朗(RA研究委員/東京大学大学院博士課程)