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時の彩り(ラスト・ラン) 179

2015.03.24 小林康夫

★出版
 昨日、最終講義を行いました。これについては、次回に書かせていただきます。今回は、この最終講義にあわせて、出版された2冊の本のご紹介です。

ひとつは、大和書房から先週末に刊行された、わたしの単著『君自身の哲学へ』。これは、わたしの語り下ろしの原稿から出発して、この2月に約一月で書き直しを行ったもの。わたし自身のフィロソフィアの核のようなものを、いくつかのテクスト断片やわたし自身の経験を手がかりに論じたもの。定年を前にして、「それでは、おまえは、外側の〈知識〉に頼ることなく、なにを言うことができるのか?」という問いに答えようとしたものです。

もう一冊は、荒川修作さんとの対話集。荒川さんが亡くなる前に、ゲラまでできていながら、そのままペンディングになっていたもの。92年から10年近くにわたって二人で行った対話の記録です。これが出版されることになって、肩の荷がひとつ降りたような気持ちになっています。


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