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時の彩り(ラスト・ラン) 164-2

2014.07.01 小林康夫

★(L’humain débordé IV)
そして25日(水)が朝から1日のシンポジウムでした。ご案内のとおり、ドミニック・レステルさん(パリ高等師範学校・教授)とマリオン・ラヴァル=ジャンテさん(パリ第1大学准教授)とわたしとで企画運営している、人間と霊的なものとのつながりを問う連続学術シンポジウム。これまで1年半の間にパリで3回行い、今回が4回目。いまレステルさんが東京に滞在している機会に、マリオンさんにパリから来てもらい開催することにしたもの。シャーマン的世界観と近代的世界観とをどのように統合できるのかというテーマ設定ですが、一般理論を展開するのではなくて、むしろ個人的なあまりに個人的な「経験」を共有化しつつ、東西の交感のなかでその困難な問題の諸次元を語ろうとしたわけ。日本側からは、鎌田東二さん(京都大学教授)、山田せつ子さん(京都造形芸術大学客員教授)のお二方に来ていただいた。マリオンさん、鎌田さん、山田さんというそれぞれシャーマン的資質をもっていながら、同時に、大学という制度のなかでも、またアートの世界でも活躍している方々にそれぞれの個人的な経験を語ってくださいとお願いした次第。3名の発表者で6時間のセッションです。これだけ時間をかけてはじめて、熱い、濃い、不思議な経験が聴衆にも伝わってくる。法螺が鳴り響き、ダンスの映像が流れ、フランス語と日本語が混ざりあい、なにか「見えない領域」で強い風が渦を巻いて流れるみたいな不思議な時空が現出しました。いや、すごかった・・・・ある意味では、わたしが、この奇妙な場をつくり出し、それを支えていたわけで、翌日、どっと疲れが出ましたね。このシンポジウムのほんとうの意味は、いつか、もっとずっと後になって明らかになってくると確信しています。(どういう風にでしょうねえ?)これも、わたしにとっては激しい「幸福」のイベントでありました。

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★シンポジウム当日はもちろんフランス人たちを連れて居酒屋へ。翌日は、今度は、マリオンさんとふたりでじっくり話しをする機会を得ました。さらに、ICCTの連続シンポジウムが行われていた金土も、そちらの会場にも顔を出しつつ、マリオンさんと駒場の民芸館を訪ねたりして、彼女との対話の濃い時間を楽しみました。いや、テンションの高い1週間でしたね。土日も含めて毎日大学に行っていたし。日曜は展覧会最終日でその終了の時間には会場におりました。その前には、世田谷パブリックシアターで4月に駒場に来ていただいた麿赤児さん率いる大駱駝館の公演「ムシノホシ」(楽しい舞台でした、わたしずっと笑ってました!)を観たりもして、ほとんどこちらもムシノイキ・・・・

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