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時の彩り(つれづれ、草) 135

2011.06.30 小林康夫

先週は・・・
前回、ご報告したように、三つの講演を含むハードなひと月をこなしたら、さすがに疲れが出たのか先週は、低調でしたね。とはいえ、授業も含めて予定していたことは全部こなしましたが。

たまにはベランダの、今年はたった一輪しか咲かなかった「梔子」をぼんやり眺めているような時間も必要ですね。こういう谷間の時間に、なにを考えるわけでもなく「考えて」いることが大事だなあ、と最近は痛感します。こういう時間がなくて追われていると、なかなか思考がジャンプしない(ジャンプしない思考って意味がないので)。

でも、こういう不調のときには、学生たちに救われる思いがするときがあります。今日は不調だから早く時間を切り上げるかも、などと言っていたのに、学生の発表に刺激されて滔々と喋りはじめてしまう、ということがこの週、二度もありました。いや、2年生のフランス語の授業だって、ランボーの詩を読みたいという学生の希望に応じて「イルミナシオン」のいくつか読んでいると、楽しくなって不調も消えてしまう。ありがたいなあ、と思います。

三宅一生さん
三宅一生デザイン文化財団の理事をしているのですが、先日の理事会のときに、イッセイさんから、この7月末に、六本木のデザイン・サイト「21 21」で、東北の「ものづくり」を支援する1週間の緊急展示を行うとの話がありました。今日、そのイベントの案内が届きましたので、ここにご案内します。わたしも7月末は行ってみるつもりにしています。「つくる」ということの重要性。失われかかっている「つくる」ことを、いまこそ、支えなければなりません。人間のほんとうの技術は、一度、失われるともう二度と取り戻せないのです。技術というのは、そういうことです。きっと「心」も「言葉」もそうなのだと思います。

展覧会ページ

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