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時の彩り(つれづれ、草) 113

2010.07.31 小林康夫

7月も終わり・・・

まだまだ8月2日には日本哲学をめぐる大シンポジウムも残っていて、「どこまでやるのUTCP?」という感じではあるが、しかし今日で7月も終わり、さすがのわれわれにも夏休みの気配は少し感じられはじめている。

昨夜の門脇俊介さんの仕事を中心にした追悼シンポジウムには、80名に及ぶ多数の参加者が来てくれて、しかもなかなかいい水準の発表がそろって、わたしとしてはなにかほっとしたような感慨がありました。先週の坂部恵先生の追悼のシンポジウムにも多くの人が来てくれました。わたしとしては、学問の共同体が「心の共同体」であるべきだということを、このような機会を通じて訴えかけたいと思っているので、二つの会が単に人がたくさん集まったというだけではなく、それを超えた「心の分有」あるいは「分有という心」を証したものとして生起したことはほんとうに嬉しいのです。みなさん、ありがとうございました。

UTCPはもちろん研究教育に関する国際連携の実験の場であるのですが、それと等しく、既存の大学院専攻がもはやカヴァーすることができない、学問の「心の共同体」の実験の場でもあってほしいとわたしは、密かに思っています。多少なりともそういうことが実現できたかなあ・・・と。

8月にもいくつかイベントがないわけではありませんが、原則的に、8月3日から一月UTCPは夏休み態勢に入り、各人が今度は「夏の孤独」のなかでみずからの思考を鍛えることになります。

わたし自身は、来週は、瀬戸内国際芸術祭に付随する瀬戸内国際シンポジウムのために直島に行く予定。「アートと地域」に関するシンポジウムのモデレーターをすることになっています。また8月24日からは北京大学でICCTの国際会議があって、それに出席する予定です。う~ん、となると、わたしにはあんまり「夏の孤独」はないかもなあ・・・・少しでも自分が計画している仕事をすすめられるといいのですが・・・・また真夏の夜の夢で終るのかしら? 

 みなさん、よい夏をおすごしください!

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