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齋藤希史 「「支那学」 の位置」,「訓読の自由」

2007.10.26 齋藤希史, 出版物

UTCP事業推進担当者の齋藤希史による最新の論文2編をご紹介します.

(1) 「「支那学」の位置」 『日本思想史学』 第39号, 日本思想史学会, pp. 3-10.
(2) 「訓読の自由」 『東方』 第319号, 東方書店, pp. 2-6.

(1) 「支那学」の位置
  【内容】 本文より,「従来しばしば論じられてきた内藤湖南の支那学ではなく,青木正児の支那学に着目することで,その〔=近世から近代への学知の〕 転換の意義が明らかになるのではないか.青木の支那学を一つの結節点とし,そこに至る流れを描く」(p. 10).
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(2)訓読の自由
  【内容】 「著者の関心は日本語として読まれた漢詩にある」(p. 2).「訓読とは,一回ごとに更新される読みの行為であり,与えられた読み下しを読むことではない」(p. 5).「漢詩文は,複数の文脈に後から所属させられることで,予期しない複数の音声で読まれることで,多義性という概念すらゆるがすようなずれを生む.それは書かれたものの宿命であるけれども,生命でもある」(p. 6).
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*本紹介文の責任,とりわけ【内容】の部分における引用箇所の選択などについての責任はUTCP事務局の中澤栄輔にあります.

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