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【報告】こまば当事者カレッジ2018年度冬期コース第3回「コントロールを手放すー変えられないものを変えようとし続ける私たち」

2019.04.03 石原孝二, 石渡崇文, 田中慎太郎, 井之上祥子, 澤田宇多子, 馬場絢子, 山田理絵

2019年3月17日(日)、こまば当事者カレッジ2018年冬期コース「生きづらさを考える」の第3回が開催されました。今回は講師に日本大学の中村英代先生をお招きし「コントロールを手放す 変えられないものを変えようとし続ける私たち」と題し、社会学の観点から「生きづらさ」「依存」についてレクチャーしていただきました。

 「生きづらさ」について、社会学を利用して客観的に理解し、それだけに留まらず「生活の中で毎日実践できる社会学=臨床社会学を目指す」、すなわち「生きづらさ」として現れている「問題」を外在化して対処できる技術を身につけることが目標です。


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 今回のキーワードである「コントロール」と「依存」についてのレクチャーでは、先生のご経験談も交えて、依存症になるきっかけは「たまたま=偶有性」であるとお話くださいました。そして「依存=止まらない」背景にある強迫観念と渇望についての説明に加え、苦しさを生む「コントロール」のメカニズムの説明があり、ご参加のみなさまが深く頷かれている様子でした。
レクチャーの後は、ご参加のみなさまに①「自分が困っている問題」②「私の生きづらさ」のどちらかについて付箋に書き出していただき、内容に沿って5つのグループに分かれてワークをしました。自分一人では「問題」を外在化して「対処」することが難しかったことも、ワークを通して参加者と話す中で、対処方法を編み出される方もたくさんいらっしゃいました。1時間のワークの時間はあっという間で、まさにレクチャーの中で中村先生が話されていた「共感の難しさ」と「安心して語れる場」の両方を体験された方も多かったかも知れません。
 最後に感じたことや意見を全体で共有し、あっというまに終了となりました。
 今回のレクチャーとワークを体験しなければ生まれなかったであろう意見もたくさんあり、このようにみんなが考えて意見を言える場所が必要だと、改めて感じる機会となりました。


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 最後になりましたが、さまざまな立場の当事者としてご意見・ご質問を発信してくださったご参加者の皆さま、本当に有難うございました。今後も、こまば当事者カレッジもどうぞよろしくお願いいたします。

(文責:澤田宇多子)


こまば当事者カレッジ
https://utcp.c.u-tokyo.ac.jp/projects/uehiro/2017/komaba-tojisha-college/

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