【報告】第8回 UTCP「沖縄」研究会
2014年11月7日、東京大学駒場キャンパス101号館研修室において、第8回UTCP「沖縄」研究会が開催された。
今回は発表者の都合により研究発表はなく、輪読と横浜市鶴見区の沖縄コミュティの悉皆調査の検討、及び鶴見区の調査へ向けてのコミュティ行事への参加報告が行われた。
UTCP「沖縄」研究会による鶴見区の調査は、出産・産育・生業・葬送、また隣接する南米コミュニティなどとの関係を含めた悉皆調査を計画している。
しかし、現段階では調査への参加者が少なく、すべての項目の調査を行うのは困難であることが指摘された。今後の方針として、参加表明したメンバーによる個別調査のデータを蓄積しながら、他の沖縄研究を行う大学・団体とコミュニケーションを取り、鶴見区の調査に参加してもらうことなどが話し合われた。
鶴見区の調査については、調査の事前段階として地域との信頼関係を緊密にするため、メンバーは多くの行事に参加している。昨年から現在にかけて、鶴見区を中心とした沖縄関連の下記の行事に参加した。
2013年
12月1日(日)琉球民謡登川流・大城教室忘年会(沖鶴会舘)、参加者:古里友香、堀川直子、西原彰一
2014年
4月13日(日)琉球民謡登川流・大城教室花見会(沖鶴会舘)、参加者:古里友香、井上理恵、崎濱紗奈、西原彰一、木野彩子、内藤久義
6月14日(土)横浜鶴見沖縄県人会役員との顔合わせ(沖鶴会舘)、参加者:西原彰一、崎濱紗奈、内藤久義
7月19日(日)川崎沖縄県人会創立90周年記念(ラゾーナ川崎)、参加者:堀川直子、小熊誠、西原彰一
7月27日(日)沖縄角力大会(入船小学校)、参加者:小熊誠、西原彰一、内藤久義
10月19日(日)横浜鶴見沖縄県人会運動会(入船小学校)、参加者:古里友香、吉田直子、崎濱紗奈、小熊誠、西原彰一
輪読は柳田国男『海南小記』の第2回目が行われた。
発表者の西原彰一さんは、前回の発表で柳田の九州・沖縄旅行の足跡を綿密に検証し、『海南小記』の輪郭を明確にした。
今回の発表では、『海南小記』の出発点が南九州である点に着目し、その理由として「日本列島、奄美、沖縄、先島を包括的に捉える視座」があったのではないかと述べた。
次回の研究会は2015年1月の予定。日時は決まり次第ブログにアップいたします。
研究発表は、草野泰宏さん「一八八六年の山県有朋の沖縄県視察に関する一考察(仮)」、輪読は『海南小記』3回目、発表は崎濱紗奈さん。
報告:内藤久義