【報告】2014年度東京大学-ハワイ大学夏季比較哲学セミナー(7)
引き続き、2014年8月に行われたハワイ大学と東京大学の比較哲学セミナーについての報告です。8月15日にオアフ島からハワイ島へと移動した後、それからはキラウエア・ミリタリー・キャンプに滞在しつつ、残りの日程を過ごしました。今回は、ハワイ島に移動した2日目である8月16日に行われたアクティビティに関して、尹美来さんに報告してもらいます。
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今日の日程は授業ではなく、ハワイの伝統儀式を体験することになっていた。ハワイ島の南の方で朝早くから儀式が行われるため、私たちは朝の3時に集合し、Pu'ukohola Heiau National Historic Siteへと車にむかった。
式場に着いたときには、まだ日も完全には昇っていない状態であった。そして、ハワイの伝統儀式の再現が始まった。ハワイは現在アメリカ領となっているが、アメリカによって併合される前からの独特の土俗文化や伝統があり、今回の儀式もそのような文化の一部を再現していた。そのため、儀式はハワイ語で行われていた。天からのメッセージをもらい、それを人々に伝えているような場面から、集まっている青年たちが自らの武勇を天に捧げるための相撲のようなことをする場面もあった。ある種のミュージカルを見ている様な気持ちもした。約3時間ほどでセレモニーは終わり、続けてfarmers marketへと我々は向かった。
Farmers marketでは現地で直接収穫された果物や、マカデミアナッツ、蜂蜜、ジャムなどの様々な品物が揃っていた。ハワイといったら観光地としての華麗な面だけが思い浮かんでいたが、ガイドブック等には乗ることのない、地元の人々に密着した素朴な面が見れたのが収穫であった。
Marketを後にした我々は、山の中腹辺りに在る、絶好の景色が見れるビューポイントを訪れた。そこでは、あたかも海と空の境界がなくなって、一つの青色の塊であるかのように見えて、とても感動的であった。ここでしばらく景色を眺めたり、その景色から触発される形で、哲学に関する話をしたりした。
その後、正午に近づくに連れ、日差しもかなり強くなって来た頃、昼食をとりにHaloへと移動した。そしてHaloについた我々は、幾つかのグループに分かれて食事をとった。食事をとり終えた後はすでに午後3時近くとなっており、午前3時集合からの日程だったせいか、全員に若干の疲労が見られた。そして、われわれは滞在先であるキラウェア・ミリタリー・キャンプへと帰路についた。
文責:尹美来(東京大学)