【刊行】『経済学に脳と心は必要か?』/Encyclopedia of Philosophy and the Social Sciences
元UTCP特任講師の吉田敬が寄稿した書籍が二冊刊行されました。
一冊目は『経済学に脳と心は必要か?』です。この本は2012年11月に開催された「経済学の自然化を考える」シンポジウムを書籍化したもので、吉田が担当したのは「経済学と脳神経科学はどのような関係にあるのか(科学哲学の立場から)」です。
出版社の紹介ページはこちら。
【書誌情報】
川越敏司編著、『経済学に脳と心は必要か?』、河出書房新社、2013年。
ISBN: 978-4-309-24621-5
【目次】
まえがき——いま、経済学の何が問題か……川越敏司
行動経済学と神経経済学は標準的経済学を変えるのか(経済理論の立場から)……瀧澤弘和
意思決定モデルの精緻化は何をもたらすのか(神経経済学の立場から)……下川哲矢
脳と身体の機能が意思決定を規定する(生理心理学と認知神経科学の立場から)……大平英樹
経済学と脳神経科学はどのような関係にあるのか(科学哲学の立場から)……吉田敬
経済学の「認知革命」はどこまで進んだか(実験経済学の立場から)……川越敏司
“心”抜きの経済学は社会を幸せにできるのか(進化心理学の立場から)……大坪庸介
マックス・ウェーバーと心理学・精神物理学(経済思想史の立場から)……八木紀一郎
自然化すれども還元せず(複雑系科学の立場から)……橋本敬
あとがき ……川越敏司
もう一冊は、Encyclopedia of Philosophy and the Social Sciencesです。こちらは哲学と社会科学の関係に焦点を当てた、恐らく初めての事典です。総ページ数は1145、項目数は402とかなり大きなものです。吉田が担当したのは、Neuroeconomics(神経経済学)です。また、以前UTCPで招聘したニール・リーヴィさんはNeuroethics(脳神経倫理学)を担当なさっています。
出版社の紹介ページはこちら。
【書誌情報】
Kaldis, Byron (ed.). Encyclopedia of Philosophy and the Social Sciences. Thousand Oaks, CA: Sage, 2013.