梶谷真司「邂逅の記録36：初の新年」
昨年春、新生UTCPがスタートし、最初の新年を迎えた。
まずは、私たちの理念と活動に共感し支援してくださった上廣倫理財団に心より謝意を表したい。このような得難い支援のおかげで、UTCPは自分たちの意志を十二分に発揮し、様々なプロジェクトとイベントを展開することができた。それが財団と私たち双方の思いを満たすという理想的な結果になっているのではないかと思う。今年はその思いをさらに広げ、深められるようUTCP全体で努めたい。
続いて、事情がさっぱり分からない私をUTCPという渦の中に引きずりこみ、「頑張って泳いでね」と無謀にも運営を任せた小林さんと中島さんには、本気で感謝している。以来ずっとこの二人の強烈な個性に興奮と感嘆と疲労の日々である。戸惑う私を寛容に、要所要所で励ましながら（たぶん小林さんは同時に面白がりながら）、サポートしてくださった。何とも奇妙で有難い経験だ。
また、不慣れで頼りない私を支えてくれたスタッフたちにも感謝したい。抜群のチームワークで、互いに助け合い、自在に拡散する活動をまとめてくれた。彼らの多方面にわたる能力の高さには、いつも感心する。
そして最後に、UTCPの活動を通して出会ったすべての人たちに深く、深く感謝したい。こうした数々の出会いの重なり、それを必然へと変えていく意志の集まりを大切にして、今年の活動をさらに豊かなものにしていければと思う。
さて、正月とはいえ、相変わらずいくつものイベントの準備、その他諸々の仕事が進行中で、一息つくという感じでもない。気持ちの余裕は、いつも通り、あまりない。でも、余裕がない状態には慣れてきた。中島さんからアドバイスされたように、止まることなく、動き続ける、そして小林さんが言ったように、その場その時に相手と真剣勝負の議論をする、そういう持久力とフットワークと反射神経の大切さ、面白さは分かってきた気がする。 だから、今年は、もう少し自由に動こう。自分が走るそのもう一歩先へ行こう。
謹賀新年
本年もどうぞよろしくお願いします。
UTCP
梶谷真司