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【刊行】池田喬『ハイデガー 存在と行為』

2011.10.20 池田喬, 出版物

UTCP特任研究員の池田喬さんの著書『ハイデガー 存在と行為』が創文社から出版されました。

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出版社のホームページはこちら

【本書カバーより】

ハイデガーの『存在と時間』は存在論の書物である。では、『存在と時間』のよく知られた、〈大工職人がハンマーをふるう仕方や、人が生きていく上で下す選択のようなものを分析すること〉が、なぜ存在論をやっていることになるのか。本書は、ハイデガーの読者を悩まし続けながらもこれまで明確な答えの出ていない上述の問いに、『存在と時間』における「存在と行為」の内的連関を解き明かすことで答える。アリストテレス実践哲学、カント倫理学、フッサール現象学とハイデガー存在論の関係を文献的に明らかにする中で炙り出される「存在と行為」の連関は、さらに、現代の行為論や倫理学の一般的文脈の中へ展開されていく。実在、行為、道徳性、死、幸福といった哲学の中心問題とハイデガー存在論の関係から、『存在と時間』他者論の政治哲学的含意にまで積極的に説き及ぶ、野心的な試み。

【書誌情報】

『ハイデガー 存在と行為−−−−『存在と時間』の解釈と展開』 池田喬著
創文社 2011年 本体5,500円+税 ISBN: 978-4-423-17152-3

【目次】

序論

第一章 道具・事物・世界―実在問題の解体
(実在問題と存在論的差異 道具の「自体存在」 道具的存在性と事物的存在性 世界の閃きと不安 存在観念論説との最終対決) 

第二章 行為と自己理解―行為者性に対する実存論的アプローチ
(行為とは何か 行為能力の理解 目的であるもの・有意味性・世界内存在 行為の共同性と自己理解 動物でもなく主観でもなく) 

第三章 道徳性の実存論的-存在論的基礎―『存在と時間』におけるエートスの学
(責任概念に対する存在論的批判 自己統制と道徳的懐疑 責めある存在 良心と決意性 他者の問題 『存在と時間』の行為概念) 

第四章 幸福・死・時間性―ハイデガーとアリストテレス
(アリストテレス幸福論の批判 完了存在としてのテロス カイロス論的な時間 全体存在への問い 本来性とフロネーシス 行為者性と可死性)

結論

あとがき
文献表


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