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時の彩り(つれづれ、草) 112

2010.07.15 小林康夫

ギヨマールさん

このところ坐骨神経痛というのに罹ってしまい立ち居振る舞いのたびごとに「あっ痛!」となって意気があがらないことおびただしい。積年の蓄積疲労かなあ・・・少し休む必要あり、自覚しています。

最近では、原プログラムで招聘したギヨマールさんとのおつきあいが楽しかったですね。ほんとうにいろいろなことを学びました。さすがラカンの直弟子としての精神分析のキャリア40年分析した人400名近くという経験の厚みは素晴らしく、何気ない発言に現場の経験から来る深い洞察があって勉強になりました。わたしの言い方によれば「ラカンから出てラカンの限界」を踏査するギヨマールさんの仕事を知ることができたのは貴重でした。

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講演とは別にクローズドで行われた事例研究の場では、わたしも報告された事例をもとに勝手な実存論的な解釈を密かにしていなかったわけではなく、いくつかの点ではわたしもそういう方向で考えるよなあ、と思うこともあったのですが、最後に、なるほどそこまで来るか、と思わず「Bravo !」と脱帽した発言がありました。完敗だが、感動的でしたね。おそるべし、精神分析!

なお、去年冬にUTCPに寄ってくださったときには、奥様とごいっしょだったのですが、奥様がそのときの約束を忘れずに、最近出版されたご本「L'effet-mère」を届けてくださったのも嬉しかったです。

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