【刊行】田中純『イメージの自然史―天使から貝殻まで』
UTCP事業推進担当者の田中純さんが『イメージの自然史―天使から貝殻まで』を羽鳥書店より刊行しました.
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【書誌情報】
田中純,2010年,『イメージの自然史―天使から貝殻まで』,羽鳥書店.
ISBN-10: 4904702115
ISBN-13: 978-4904702116
【目次】
序
I 図像的転回の源流へ
第1章 イメージの系譜学――図像アトラス「ムネモシュネ」の方法
第2章 アートヒストリーとナチュラルヒストリー――種・様式・シークエンス
II 進化のイメージ
第1章 その馬を見よ――進化の肌理、歴史の知覚
第2章 ヒトの「おもかげ」――ヘッケル『人類の発生』と《泰治君の夢》
第3章 歪んだ創世記――『シュルツ全小説』に寄せて
第4章 天使をめぐって
(1) 天使の博物誌――フェヒナー『天使の比較解剖学』
(2) 始祖鳥のメタモルフォーゼ――押井守『天使のたまご』
第5章 『リヴァイアサン』から『崖の上のポニョ』へ――ある象徴の系譜
第6章 楳図かずおの進化論――ムシとコドモ
第7章 幼形成熟の哀しみ――ビョークの人形愛
III 情念のかたち
第1章 転生するニンフたち――ヴィヴィアン・ガールズの情念定型
第2章 鬼神たちの回帰――クロソウスキー『古代ローマの女たち』
第3章 表象の墓碑銘――ゴンブリッチ「棒馬考」考
第4章 メランコリーをめぐって
(1) 弥勒とメランコリー――タルホからゴヤへ
(2) 我ら、土星の子供たち――メランコリーの形式
第5章 イメージのサヴァイヴァル――ゴダール『映画史』
第6章 人形文字/文字という人形――多和田葉子「ゴットハルト鉄道」
第7章 まなざしの色彩――シェーンベルクのドローイング
第8章 書物のヒエログリフ化――『政治の美学』をめぐって
IV 写真という多面体
第1章 細部の野蛮な自律性――矢代幸雄・ヴァールブルク・バタイユ
第2章 歪んだガラス――修整写真の欲望
第3章 写真の解剖学――歴史の証拠物件
第4章 時のアウラ――ロッシとタルコフスキーのポラロイド写真
第5章 石と化したスナップショット――ゲオルゲのイメージ戦略
第6章 見えない抹消線――高梨豊『地名論』
V 都市の波打ち際
第1章 塔と貝殻――アルド・ロッシの詩学
第2章 多孔性の科学――生命の楼閣、都市の生命
第3章 波打ち際の知――『都市の詩学』への追記
第4章 都市表象分析とは何か――自註の試み
(1) 「非都市の存在論」から「都市表象分析」へ
(2) 発掘された幼年時代―― 「語り」のかたち
註/跋/初出一覧
書誌/図版一覧/人名索引/事項索引