時の彩り(つれづれ、草) 111
2010.06.28
小林康夫
☆バンディーニさん
先週もおもしろいことがありました。24日のミラノからいらしたバンディーニさんの講演。彼女は、すでに去年の11月のサスティナビリティのシンポジウム以来でお馴染。今回は、彼女の先生でもあったルドヴィコ・ジェイモナットについての講演。イタリアの20世紀の知的なコンテクストのなかで、彼がどのような仕事をしたのか、を語っていただきました。なかなか知らないことも多くて勉強になりました。また、途中で、彼女の研究テーマである「群集」の問題に触れて、「群集の哲学」という命題が浮かび上がったのがおもしろかったのです。
が、その後、駒場の裏のお蕎麦やさんで、村松真理子先生や会場にいらしたサウディアラビアの女性数学者とともに(なかなかユニークな組み合わせ !)と食事をしているときに、実は、バンディーニさんがヴィト・アコンチの友人でいっしょに論文も書いているということがわかってびっくり。このアメリカの大アーティストを、この夏、わたしが司会をする「芸術と地域」のシンポジウム(UTCPイベントではありません、直島で行われるイベントです)に招聘しているからです。彼女はさっそくアコンチにもメールを送ってくれました。「世界は小さい !」とつくづく思う一瞬。こういうことが楽しさの源泉かなあ。