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【報告】ファンタジーの再検討

2009.12.31 └ファンタジーの再検討, 千葉雅也, 中尾麻伊香, 宇野瑞木

本研究会は、これまで文学研究からしか主に論じられることのなかった「ファンタジー」という鍵概念を掲げ、その適用し得る範囲を文学以外に、哲学、科学、そしてポストモダンともいわれる我々を取り巻く世界の諸状況にまで広げてみようという試みである。このようなアプローチから、従来の文学的ジャンル研究にとどまることなく、超域的文化研究の方法・手段としての「ファンタジー」概念を磨き上げていくことを目指す。

以上の目的のために、研究会が発足された6月以降、基本的に毎月一回研究会を開いてきた。第3回までは、「ファンタジー」の定義及び系譜・ジャンル研究の再整理を行い、その後、各自のテーマ発表に移行した。

今後の予定としては、これまでの月毎の研究会の他に、活動の総括として、3月にワークショップを開催することになっている。

主催:千葉雅也(UTCP)、中尾麻伊香(UTCP)、宇野瑞木(東京大学大学院博士課程)

これまでの研究会:

★第1回 2009年6月30日
発表者:宇野瑞木(東京大学大学院博士課程)
「「幻想文学」研究の見取り図――「ファンタジー」研究の前提として」

★第2回 2009年7月28日  
発表者:中尾麻伊香(UTCP)
「サイエンス・フィクションとファンタジーの境界について」
星野太(東京大学大学院博士課程)
「ファンタジーの源流――パンタシアーからイマギナツィオへ」

★第3回 2009年8月25日   
発表者:千葉雅也(UTCP)
「カトリーヌ・マラブーと「哲学におけるファンタスティックなもの」」

★第4回 2009年9月29日  
発表者:串田純一(東京大学大学院博士課程)
「暦の問題を通して近代の古今集理解を問い直す」 

★第5回 2009年11月17日  
発表者:千葉雅也(UTCP)
「「宇宙的郷愁」と「A感覚」――稲垣足穂の美学=感性論に伴う時間/空間の哲学とジェンダーの問題」

※2010年1月に、第6回研究会(発表者:中尾麻伊香、宇野瑞木)を開く予定です。

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