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時の彩り(つれづれ、草) 074

2009.08.06 小林康夫

☆ 夏のNota Bene (2)

UTCPのイベント・カレンダーもさすがに8月は空白。ようやく夏休みになった。

今年の前半は私事も公務も忙しく、ずっと嵐のような日々だったので、この休止はありがたい。老いが迫る身体を労わることもそうだが、日頃なかなか思うようにいかない自分の仕事の向かう先について真剣に考えることができる時間になりそう。

『UP』誌に07年~08年と2年にわたって連載していた「漂流記」もようやく校正もおわって今月の終りには刊行されることなる。久しぶりの単行本(と言っても中身は自然系の多くの研究者との「共生」の産物だが)で、しばらく忘れていた本をつくる喜びを少し思い出した次第。まあ、良かれ悪しかれ、わたしのある種の知のスタイルが色濃く出ているので、来年2月には還暦を迎える身としてはひとつの区切りにもなるかな、と思っている。

ご案内をひとつ。今月18日に京都の国立近代美術館で講演を行うことになっている(午後2時半から。京都国立近代美術館1階講演室にて)。テーマは展覧会にあわせたもので「池田満寿夫を語る」というもの。大学生の時代に池田満寿夫が結構好きだったし、確か本格的な画集を買った第1号だったと思う、というようなことがあって、つい引き受けてしまったのだが、作品についてよりは、池田満寿夫の時代について語ることになりそう。18日からは実は、同美術館ホールでわたしの友人の「老松」の太田達さんたちが池田満寿夫の作品から想を得た和菓子を展示する。わたしもひとつアイデアを出して作ってもらうことにしたのだが、さてどうなるでしょう。哲学とはあまり関係ないが、その結果は当ブログでご披露いたしますね。

講演会:「小林康夫、池田満寿夫を語る」
http://www.momak.go.jp/Japanese/news/2009/20090818.html

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