時の彩り(つれづれ、草) 069
2009.06.04
小林康夫
☆ 訃報(坂部 恵 先生)
3日の朝に坂部恵先生がお亡くなりになった、という悲しい報せが届きました。
(2007年2月22日 駒場キャンパスにて)
われわれUTCPの21世紀COE時代には、ミラノの国際会議(2006年)に続いて、ベルリンの「KOKORO」シンポジウム(2006年)にも参加をいただきました。また、ライプニッツに関するワークショップ(2007年)などにもご参加いただきました。われわれの活動をあたたかく見守ってくださりました。
衷心よりご冥福をお祈りいたします。
なお、ご葬儀は、四谷の聖イグナチオ教会にて、8日午後7時より通夜、9日午後1時半より告別ミサとうかがっています。
日本では正規の哲学の教育を受けていない、しかも先生の授業にも出たことがなかったわたしを『フランス哲学思想事典』の編集委員として抜擢してくださったのが坂部先生でした。測り知れないものをわたしは先生に負っていると自覚しています。ミラノの帰りに先生をベネチアにお連れすることができたこと、また京都で楽茶碗をいっしょに作り「茶会」を楽しんだことなど、いくつもの楽しい貴重な思い出があります。
先生が大好きだったハイドンの音楽から、「十字架上のキリストの最後の7つの言葉」を聴きながら先生を偲んでいます。