破急風光帖

 

★  日日行行(340)

2020.04.30 Permalink

* 今朝は驚くべきメールが届きました、フランスからでしたが「昔、あるお宅のパーティでJean Kleinの二人の娘さんといっしょだったのだけど、そのうちの一人の娘さんがインドの舞踊を踊ってくれたわ、忘れられない夕べでした。不思議な一致ね」と。

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★  日日行行(339)

2020.04.29 Permalink

* 「生とは現存(プレザンス)である、つねに、いまここに、この瞬間にある現存である。人なるものがいなくなったときにこそ、ただただ生つまり意志的ではない活動がある。非意志において生きること、それこそ歓びにおいて生きること」。

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★  日日行行(338)

2020.04.28 Permalink

* 結局、長期にわたる、この異様な蟄居生活をやりくりするには、リズムしかありません。自分で毎日の生活をリズム化するしかない。つまり身体をベースに生活をオーガナイズするしかありません。

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★  日日行行(337)

2020.04.27 Permalink

* またもや500頁を超える分厚い、しかもたくさん写真や図版が入った本です。『イタリアの中世都市』副題が「アゾロの建築から領域まで」(鹿島出版会、5000円!)、監修が伊藤毅先生です。イタリア・ヴェネトの山岳と平原の境界に位置する中世からの古い都市アゾロを、伊藤さんが東大で率いていた若手研究者たちと徹底的に調査した記録です。「領域」という新しい方法論を提案してもいる。
 

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★  日日行行(336)

2020.04.26 Permalink

* 前ブログに、他者の「呼びかけ」に応える形で自分の思考のことば、詩のことばを発してきた、と書いたわけだけど、今日になって、でも「呼びかけ」に応えられなかったこともあったなあ、と思い出しました。

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★  日日行行(335)

2020.04.25 Permalink

* 「1971年、まだ僕が21歳くらいで書いた自分の詩の作品に「無心伽藍」っていうのがあります。この詩を書いて、僕は詩を書くことをやめて、詩人になるのをやめて、詩人になりそこねた人間になったんですが、そのときの「心なき伽藍」っていうイメージがここで戻ってきたように感じました」。

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★  日日行行(334)

2020.04.24 Permalink

* わたしにとっては、このStay Homeの緊急事態は、ちょうど人生の転換期ですので、過去を整理し、またどう自分の生のレギュレーションを変えるかを静かに考えるのに都合がいいこともあるのですが、現役の教員はたいへんですね。

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★  日日行行(333)

2020.04.23 Permalink

* 「時間が人間たちを老けさせるというだけではなく、むしろ人間たちが時間——まだない、もはやない——のなかにそれを置くことによって、あらゆる出来事を老けさせるのだ」。リオタールの言葉です。リオタールとの「遭遇」のドキュメントをまとめていると言いましたが、今日、忘れていたテクストを思い出しました。

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★  日日行行(332)

2020.04.23 Permalink

* はるか彼方に、ビルに半分は隠されていますが、まっしろな雪に覆われた富士山が見えます。青空。穏やかな春の陽射し。朝の8時前。しかしいつもなら下の坂道をのぼっていく多くの通勤客がいるのに、通行人はまばら。静かすぎる朝の光景です。

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★  日日行行(331)

2020.04.21 Permalink

* たしか本ブログ[318]の最後に「未来への提案」のテクストを依頼されたことを書きました。そのテクストが公開されましたので、よろしければどうぞ。
https://www.academyhills.com/note/opinion/collaborative-essay/index.html
https://www.academyhills.com/note/opinion/collaborative-essay/2020es2.html

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★  日日行行(330)

2020.04.20 Permalink

* この春、新しく大学に入った新入生もいれば、職がかわった人もいる。みなさん、人生の転換期の新しい出発なのに、この状況・・・わたしのように転換して舞台からおりた人間はいいのだけど、新しい舞台に出るはずだった人たちが舞台にあがることもゆるされない。心が痛みます。いったいそういう人たちに、なにを言ってあげられるんだろう?そう考えます。わたしはすでに、そのような言葉を発する立場にはないのですが、でも考えてしまいますね。

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★  日日行行(329)

2020.04.19 Permalink

* 昨日のブログでは、フーコーについてのわたしのドキュメントを整理しているということを書きましたが、その作業は終わりました。バルトの分とあわせて1万5千字くらい書いたのですが、そのほとんどは昔のテクストや座談会の自分の発言を書きうつしたものでしたので、わりと楽でした。でも、自分にとってのフーコーの存在がどういうものであったのかはあらためて確認できました。

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★  日日行行(328)

2020.04.18 Permalink

*3月20日のこのブログ(309)の最後に藤のことを書きました。ヴェネチアの街で見たテラスの上の藤棚、それを「煉獄」の「罪」の花、と。

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★  日日行行(327)

2020.04.17 Permalink

* 前回、エルサレムのことを書いたのは、TVのニュースで復活祭が取り上げられたときに、今年は聖墳墓教会でも観衆なしで祭儀が行われたという映像を見たからでした。わたしが訪れたときも、同時に、異なった宗派がそれぞれミサをしているというすごい状況でしたから。あのときのことを強く思い出したのでした。

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★  日日行行(326)

2020.04.16 Permalink

* 今月号の雑誌『UP』(東京大学出版会)で、中島隆博さんが書評を書いているのですが、その「枕」に、わたしの名をあげてUTCPの海外共同研究の一環で、いっしょにミラノに行ったこと、そしてエルサレムに行ったことを書いています。そして「もう一度エルサレムは訪れてみたい」と。

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★  日日行行(325)

2020.04.15 Permalink

* 前回、Sérénitéについて書きました。静謐、あるいは明謐という新造語にでもしましょうか。

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★  日日行行(324)

2020.04.14 Permalink

* このように毎日自宅で食事をするようになると、料理をつくるだけではなく、当然、毎回、洗いものをしなければならない。家には食洗機という便利なものはないので、手で洗うわけですが、そのたびごとに思い出す言葉があります。前回の野口晴哉さんの言葉に続いて、今日は、別の人の言葉をあげてみますか。

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★  日日行行(323)

2020.04.13 Permalink

* 「自分無く 自然無く 息一つになること也.この世の最初にあった息を 今 しつづけること也」。

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★  日日行行(322)

2020.04.12 Permalink

* 今日は筍ご飯をつくりました。

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★  日日行行(321)

2020.04.11 Permalink

* 1977年12月西武美術館の「マン・レイ展特別鑑賞券」が入っていましたから、その頃買ったのでしょう、最後の頁に鉛筆で書かれた値段もはじめ1900円だったのが、訂正されて950円になってますので、きっと古本屋で買ったのでしょうか、でもフランス語の本なんです。Anne Rey『Erik Satie』、éd. Seuil 。本棚の隅にあった小さなこの本を取り出して読んでみる、というのも、最近なんとなくサティの音楽ばかり聴いているから。

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★  日日行行(320)

2020.04.10 Permalink

* 三食、自宅で食べる。しかもそれが毎日続く。こんなことは、わが人生でもはじめてのことですね。だが、意外と時間が速くすぎていくような感覚があります。いくらか読み、いくらか書き、あとは午後に1時間くらい近所を散歩するのと、いくらかの家事(結構、食事をつくってます)のほかは、研究室からもってきた膨大なドキュメントを少しずつ整理するという日々。

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★  日日行行(319)

2020.04.09 Permalink

* わたしのテクストがアップされました。
  https://mp.weixin.qq.com/s/KOEYHFtzAcBJScM2ebta4w

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★  日日行行(318)

2020.04.08 Permalink

* この春からは当ブログも少し減速と思っていたのですが、緊急事態宣言も出て、みなさん自宅に閉じこもるのであれば、こういうときこそ、パブリックな情報ではなくて、「顔のある」個人的な言葉が、他者が生きているという感覚をもたらすかなあ、と。わたしの「生」では、語るべき「花」はないのだが、無味乾燥も悪くはないかもしれない。せっかくブログという場をもっているのだから、なにか言葉をアップしようと、よく晴れた春の空を見上げながら思いました。

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★  日日行行(317)

2020.04.06 Permalink

* 緊急事態宣言、直前という緊迫した状況ですが、あえてそれとは無関係の個人的な出来事?をアップしましょう。昨日、とてもびっくりしたことがあったので。

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★  日日行行(316)

2020.04.04 Permalink

* うららかな春の日、少し霞みかかっているような淡い青空、遠くの丘には、櫻の花の群が見え、しかしすぐ下の並木の欅もすでに芽吹いて新緑、ああ、春!と嘆息。なにしろ、まったく目に見えない〈無限小〉のものに世界中の人びとが怖れおののいている・・・未曾有の時代転換。

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