破急風光帖

 

★  日日行行(259)

2019.08.30 Permalink

* 『午前四時のブルー』第3号が刊行されました。1週間ほど前に印刷あがっていたのですが、フランスから帰国して、わたしは昨日、ようやく手にとりました。今回は闇の黒の表紙。特集タイトルは「蜻蛉の愛、そのレッスン」となっています。水声社、いつものように1500円で販売しております(Amazonでは買えません)。

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★  日日行行(258)

2019.08.28 Permalink

* すばらしい出来でした。昨日、わたしのフランス語の詩に、イレーヌ・ボワゾベールさんが絵を描いてくれた見開き8頁のアーティスト・ブック。印刷は一頁ごとに行うという名人芸の仕事なので、出来ているのは、ただ1冊だけ。それに、彼女といっしょにサインをしました。出来上がったら限定15部の豪華本です。全部できるのは9月末とか。値段はまだ未定ですが、500ユーロくらいにはなるのでは。今年11月のパリのアーティスト・ブック・フェアPagesに出展の予定です。

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★  日日行行(257)

2019.08.26 Permalink

* 「おまえが行動すれば、それに合わせて関連性が生まれていく。ここはそういう場所なのだ」。とこれは、「顔のない男」が言う言葉。村上春樹の『騎士団長殺し』クライマックスの存在と無の境界を流れる「川」を渡る場面です。

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★  日日行行(256)

2019.08.13 Permalink

* 8月もはや半ばに近づいてきています。1日以降、ブログをアップしていませんが、明日からフランスへ行くので、前半の「まとめ」くらいしておきますか。

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★  日日行行(255)

2019.08.01 Permalink

* 「しっかりとした構造をそなえた作品よりは、むしろそれぞれの刻に貫かれた無数のメモがそのままアモルフな仕方で、曖昧に連関しあい、絡み合って、そこにーーおそらく書く者のコントロールを超えたーー奇妙にカオス的なひとつの場が開かれるというのが望ましいし、必要なのだ。なぜなら、われわれの生とはそのような、本質的に未完成であり、カオス的であるようなものだから」。

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★  日日行行(254)

2019.08.01 Permalink

* 「存在への愛、それは決して救済も、幸福も、希望も約束しはしない。だが、それでも、この愛には詩人の心を〈満ち足らせ〉るだけのものがあるのであり、またそれがなければ、詩人というひび割れた鐘は、〈鳴り響くシンバルにすぎない〉のである。この愛こそが、乏しき時代における、まさにただひとつの地上の愛chariteなのであり、そしてそれこそが、ボードレールのすべての詩が湛えているあの限りない〈優しさ〉の源なのである。/苦悩douleur と優しさdouceur と、ーーーーこうして、ボードレールの詩は、〈人間〉というものの紛れもない痕跡であり、その存在の絶えざる〈傷〉の光を発し続けているのである」

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