破急風光帖

 

★  日日行行(384)

2020.07.31 Permalink

* 昨日、川越で久しぶりに会った友人・純一さんPEKE KIMURAから、なんとわたしの肖像画が送られてきました。昔の思い出が重なったのか、いまの本人よりはるかに若々しい顔。どうも昔のように煙草を口にくわえているようです。かれの展覧会、川越の服部民俗資料館で8月2日まで開催されています、タイトルは「川越情景」です。(電話:049-222-0337)

続きを読む

★  日日行行(383)

2020.07.29 Permalink

* インスタポエム(9)

 もうひとつ脈搏つ存在(もの)がある
 Double(ドゥーブル)
 半身水につかって
 黒く、浅く、速く、
 流れて
 呼んでいるのか、わたしを?
 だが、どこへ?

続きを読む

★  日日行行(382)

2020.07.23 Permalink

*「「肉体の叫びと存在の寡黙な声、思考の《不能力》と《偶然》を最後まで廃棄し得ない《不死の言葉》のポエジィ、アルトーの生とマラルメの死・・・これらは、おそらくは同じ《場処》を取り囲んでいるのだし、そしてその垂直的な同じ火が、記号、存在、肉体、世界を、常に新たに、しかも常に同じように、焼き続けているのである」ーーここに書かれた「垂直的な火」という言葉にうたれますね。すでに「火」なんだ!この「はじめ」においてすでに!と。

続きを読む

★  日日行行(381)

2020.07.22 Permalink

 インスタポエム(8)

 かなしみ 
 いや、こころのかなしみではなく
 思考のかなしみ
 皮膚のしたにひろがる
 冷たい水のように
 そのまま ひかりにかわるのか?
 緑のひかりに。

続きを読む

★  日日行行(380)

2020.07.14 Permalink

* ここには毎日のニュースに反応するような言葉は書きつけないことにしているのですが、今日(パリ祭!の日ですね)はちょっと甦ってきたイメージがありました。大きなイエスの顔、モザイクの壁画。そう、イスタンブールのアヤ・ソフィアの壁画です。

続きを読む

★  日日行行(379)

2020.07.11 Permalink

* 今日は、東大EMPの「勉強会」で自宅からZoomを通してトークをしました。じつは夕方にも、これは対面で、ある場所でわたしのセミナーが予定されていたのですが、3日前に東京都の感染者の増加を踏まえて延期を決めました。まさに「日常非常」です。それが、今日のトーク、延期された対面ゼミの主題だったのですが。

続きを読む

★  日日行行(378)

2020.07.07 Permalink

 インスタポエム(7)

 立ちのぼる声の響きにこたえるように
 空間がわずかにゆがんで
 暗闇立ち籠め 衣擦れの音
 それとも 風のそよぎ
 知らず 手を差し出す

続きを読む

★  日日行行(377)

2020.07.06 Permalink

 インスタポエム(6)

Ombre Or Parole d’Air
Mière lue, Lumière
Ce petit feuillage me murmure :
Ephémère E(s)t Eternel

続きを読む

★  日日行行(376)

2020.07.05 Permalink

     インスタポエム(5)

  ふる ふる・・・ふる ふる 低く歌うように
  薄緑の小さな野薔薇一輪 口からこぼれ落ちるやいなや 
  そのまま鳥のように翼のある存在となって 
  見上げると 幕があがったのか 満天の星空


★  日日行行(375)

2020.07.04 Permalink

 インスタポエム(4)

 名を奪われて ソレ
 場を封じられて ココ
 ソレハココニ 白砂青松 波おだやかに空明るく
 しかし 裏は 穴か筒か 筒穴か 
 表(辺)中底(おもてなかそこ) 星もない闇
 二千年の〈断末〉あるいは〈末魔〉が それでも 生きてのたうっている

続きを読む

★  日日行行(374)

2020.07.03 Permalink

   インスタポエム(3)

岩下の穴のなかに 青い星ひとつ 投げ込んだ
砂に片膝をついて のぞきこむと 月のように円い鏡ひとつ
目くらまし反射を蹴破って
行け! あなたのあなへ 封じられた筒へ
津津浦浦 裏裏の筒


★  日日行行(373)

2020.07.02 Permalink

 インスタポエム(2)

  突然 閉じた眼の 暗黒の夜空に またたき きらめく
  無数の三角の光 群なして
  赤・・・白・・・・青・・・左へと進んでいく
  そのように 流れこむ 光のアルゴリズム
  Contre—Cœur 心の奥壁の向こう側で

* à contrecœur は仏語の句で「心に反して/いやいやながら」の意。名詞のcontrecoeurは「暖炉の背壁」を意味する。

続きを読む

★  日日行行(372)

2020.07.01 Permalink

  インスタポエム(1)

  帆をあげて 係留をとく 出港!
  心という港から
  燈台(phare)を大きく左にまわって
  海へ 心なき海へ 光の海へ 

続きを読む


↑ページの先頭へ