破急風光帖

 

★  日日行行(332)

2020.04.23

* はるか彼方に、ビルに半分は隠されていますが、まっしろな雪に覆われた富士山が見えます。青空。穏やかな春の陽射し。朝の8時前。しかしいつもなら下の坂道をのぼっていく多くの通勤客がいるのに、通行人はまばら。静かすぎる朝の光景です。

 昨日はブログを書きませんでした。毎日書いていて、昨日も書きかけたのですが、さすが単調な閉じこもり生活が続くと「ネタ」がない。わが先生のリオタールとの「遭遇」を振り返る作業をしているので、いろいろ思い出すこともあるけれど、それを書く場所でもないし、と昨夜はあきらめました。夕食には、豚肉の豆板醤炒めをつくりましたけれど、そんなこと書いてもねえ・・・
 『若い人のための10冊の本』の最後の章で、『檀流クッキング』を取り上げて、料理はダンス!と宣言したのだからと、ほぼ毎日なにか簡単なものを作っていますが、まさに料理はダンス、毎瞬間の微妙な判断と身体の使い方、それが食という生の根本に触れるアレンジメントになるわけですから、これを楽しむというのは、いまのような危機のもとでは、もっとも有効な「生の技法」だと思いますね。生というブリコラージュですね。まさに「ブリコラージュ」こそ、わたしにとっては最高のレッスンでした。野生の思考、La pensée sauvage・・・パンジーのように。いや、わたしの場合は「すみれ草」ですが。(そういえば、昔、99年頃だったか、静岡県春野町「すみれの里」で「すみれ文芸大賞」の審査委員やったことがありましたね。おもしろいことをいっぱいやらせていただいた人生でした!)
 


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