破急風光帖

 

★  日日行行(594)

2022.12.31 Permalink

* 「声/泪 十選」(8) 
 助手席に奥さんがすわっているので、まさか号泣はしませんでしたが、こみ上げるものがありましたね。大晦日の朝は、毎年そうですが、車で正月料理の買い出しに行くのですが、そこでかけたCDの最初の曲ーー「今はこんなに悲しくて 涙も枯れ果てて』・・・「まわるまあるよ時代は回る」・・・「生まれ変わってめぐり逢うよ」。

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★  日日行行(593)

2022.12.29 Permalink

* 今週のはじめに、中延の隣町カフェというところに出向いて、そこで、だいまりこさんと対面で「未来に残す講義」の録画をしました。それは、今日の9時からyoutubeで公開ということらしいです。https://youtu.be/aXL2abSudR8 

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★  日日行行(592)

2022.12.24 Permalink

* 「声/泪 十選」(6) こちらは泪ではなく、たんなる過去の呼び出しかな?やはり男性オペラ歌手も取り上げたいと思ったら、そういえば、昔、新聞の記事のために「三大テノール」のコンサートを後楽園に聴きに行ったなあ。あのとき、自分はいったい何を書いたんだろう?と考えるのだけど、はっきりしない。その新聞を探したのですが、なにしろ50年の人生の書き散らしが未整理のまま山になっていてみつからない。でも、今朝、見つかったんです。で、それを思い出しておきたいだけ。

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★  日日行行(591)

2022.12.24 Permalink

* 「声/泪 十選」(5−2)追加です。
 この「十選」、ポイントは「泪」にあります。で、前回のシャンソンの項に追加しておかなければ・・と。それはブラッサンス。かれのベストの曲(ほとんどが1952年ー54年です。この時代のパリ/フランスがわかっていないといけないんですが・・・)を集めたCD2枚30曲以上を聞いていました。ほとんどすべての曲を知っているし、フランス語の歌詞も出てきます。そのなかで、わたしの心の井戸に水が押し寄せてきたのは・・・

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★  日日行行(590)

2022.12.20 Permalink

* 「声/泪 十選」(5)
 もうひとつくらいシャンソンで。となると、この「十選」を思いついたのは、じつはこの夏、日付も正確に8月10日なのですが、いつものように高速道路を走っていて、たまたま聴いていたCDで泣いたから、ということを告白しなければなりません。コラ・ヴォケールの「モンマルトルの丘」からエディット・ピアフの「愛の讃歌」まで20曲。どれも馴染みの曲ばかり。でも、二番目のシャルル・トレネの「ラ・メール」で泪が出た。この曲については前回、グレコで語っていますけど。で、次に泪がにじんだ、いや、ほんとうに泣いたのが、イヴェット・ジローが歌う「ミラボー橋」でした。パリのシャンソンたくさんあるけど、わたしにとっては、この曲かなあ・・・les jours s'en vont, je demeure(日々はすぎさり、わたしはとどまる)・・・でも、どんな「橋」の上にとどまっているのか・・・いつ渡れるのか、まだ渡らないのか・・・「なんと希望のはげしいこと!」

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★  日日行行(589)

2022.12.14 Permalink

* 「声/泪 十選」(4)
 慌ただしかったこともあるけれど、この「十選」の(4)が遅れたのには訳がありました。次はやはりシャンソンかなあ?と思っていたのですが、シャンソンとなるとたくさん思いがある。なにしろ18歳で人生の舵を「パリへ」と定めたときから、ずっとシャンソンを聴いてましたから。(でも、いまの若い人は、フランス語を学ぼうとするとき、何を聴くんでしょう?よくわかりませんね、頭に心に歌が入っているというのは、その言語を学ぶときに決定的だと思いますけれど・・・)

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★  日日行行(588)

2022.12.12 Permalink

* まず二日前の土曜は、ひさしぶりでしたが、駒場へ。18号館ホールで行われた大江健三郎に関するシンポジウムの最終回を聴かせてもらいました。駒場の元の同僚の工藤庸子さんも登壇で、何年ぶりかで、お会いすることができました。となると、場所が場所だし、感覚がつい昔の駒場に戻ったか、会場から発言をしてしまい、それが工藤さんとの駒場的な「掛け合い」になって、全体のコーダとなりました。昔とった「杵柄」というのでしょうか、ついワレナラナクニ「わが駒場」を演じてしまいました。

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★  日日行行(587)

2022.12.10 Permalink

* 「死」の主題は続きます。
 昨夜は、横浜のBankART Station にARICAの演劇「終るときがきた」Time she stoppedを観に行きました。

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★  日日行行(586)

2022.12.10 Permalink

* 三宅一生さんに続いて、吉田喜重さんまで・・・!『日常非常、迷宮の時代1970-1995』の戦後文化オペラの第2弾で取り上げた、わたしの「先輩」あるいは「師」の方々が舞台から退場していきます。今年はさみしい年でした・・・ひとつの時代が終っていく、という感を強くします。

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★  日日行行(585)

2022.12.09 Permalink

* 昨夜は、都立大学の西山雄二さんのお招きで、都立大オープンユニヴァーシティの講座「いま、〈死〉と〈生〉のあわいについて考える」の最終回を担当しました。基本は遠隔講義なのだそうですが、西山さんもわたしも飯田橋のキャンパスに出向いて、対話も織り込んだ講義となりました。

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★  日日行行(584)

2022.12.04 Permalink

* 「声/泪 十選」(番外篇)
 昨日は、日本橋のお江戸日本橋亭に新内を聴きに行きました。新内・岡本流の「納めざらい」、岡本宮之助社中の「歳おさめ」の会。ここに東大表象文化論院生一期生の高橋幸世さん(岡本宮弥さん)が出演というので聴きに行ったのです。演目は「藤かづら」。撥さばきも鮮やか、伸びやかな高い声もよかったですね。新内を学びはじめて10年超、ニューヨーク在住なのに、谷中の師匠について学び続けています。

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★  日日行行(583)

2022.12.01 Permalink

* 「声/泪 十選」(3) わたしは若い頃、それほどカラヤンを聴いていませんでした。わたしにとっては、指揮者はなんと言ってもブルーノ・ワルター、それからカール・ベーム、さらにはテキストの冒頭に「カルロス、カルロス」と書いてしまったあのカルロス・クライバーだったんです。でも、最近、たとえば暇つぶしの時間があってBook offみたいな店のCDコーナーをのぞいていると、いわゆるクラシック音楽のコーナーはもう極小。そこにとんでもない安い値段でCD名盤があると、なんだか、怒りから衝動買いしてしまったりします。そんななかに「カラヤンの101曲」というCD6枚セットがなんと1000円だったか、で売られていて見逃せませんでした。で、車のなかで聴いていたわけです。そうしたら、先日、思わず泣きました!

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