破急風光帖

 

★  日日行行(588)

2022.12.12

* まず二日前の土曜は、ひさしぶりでしたが、駒場へ。18号館ホールで行われた大江健三郎に関するシンポジウムの最終回を聴かせてもらいました。駒場の元の同僚の工藤庸子さんも登壇で、何年ぶりかで、お会いすることができました。となると、場所が場所だし、感覚がつい昔の駒場に戻ったか、会場から発言をしてしまい、それが工藤さんとの駒場的な「掛け合い」になって、全体のコーダとなりました。昔とった「杵柄」というのでしょうか、ついワレナラナクニ「わが駒場」を演じてしまいました。

 そして、昨日の日曜は京都へ。京都芸術大学の春秋座で行われたシャンカル・ヴェンカーテシュワランと和田ながらの共同演出による、1936年B.R.Ambedkarが書いて、しかし読まれなかった演説「カーストの絶滅」を、いまの時代に、受けとめ、応答する三か国語が入り乱れる過激なプロセス演劇(正規のタイトルはとても長いのです)を観に行きました。きわめてcriticalな知的な舞台でした。シャンカルさんにもお会いできて、またまた、かつて、安藤朋子さんといっしょに行ったインドの山のなかのかれの劇場で、わたしが東大の院生らと行ったパフォーマンスの夜に、一帯に山崩れが起きたというわたしの「伝説」!の話になって盛り上がったりしました。刺激的な夜でした。ダンサーの山田せつ子さんともお会いしてお話しできたし、京都なれど、また「わたしの駒場」でもありました。嬉しかったな。

 と、歳も省みず、結構、激しく動いていますね。
 でも、これで少し静かになるかな?どうでしょう? 年の暮が近づきます。
 一般的な意味での2022年ではなく、わたしにとって「72歳」という年が終わることに、なにか、おののくような感覚がありますね。12年×6のサイクルがまわって、どうであれ、次のサイクルが来るのか!というような・・・(若い人たちにはわからないと思いますけれど)。
 


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