破急風光帖

 

★  日日行行(419)

2021.01.29 Permalink

* 日々、陽の強さが増し、散歩のときにみる紅梅の蕾もだいぶ大きくふくらんで、春間近!1月が終ろうとしています。

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★  日日行行(418)

2021.01.24 Permalink

* 昨日、国際郵便が届いて、封を開けたら、なかから大判の本、ガリマール社刊行のカフカの「変身」でした。でも、たくさんの絵が入っています。その絵が、わが友人ミケル・バルセロ。扉をあけたら、「Yasuo のために 友情をこめて Miquel Barcelo」とサイン入り。かれの大規模の展覧会がこの春、大阪の国立国際美術館(ほか全国3館だったか)で開催されます。そのカタログに原稿を書いて、その最終校正がちょうど届いたところでした。なんたる奇遇!嬉しいなあ!こういう時代だからこそ、よけいに、海外の遠い友からのメッセージが希望の燈台!やっぱり人との出会いが、人生のすべてです。

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★  日日行行(417)

2021.01.21 Permalink

* ありました!昨年末大晦日のブログ(411)で、紛失したと述べた、わたしの修論。さすが、東京大学、比較文学比較文化研究室はちゃんと保存してくださっていて、それを、高山花子さんが複写して送ってくれました。今日、届きました。嬉しいです。ひとたび失われ、そして見いだされた「時」、わたしの出発点、「存在の冒険」へのマニフェストではありました。

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★  日日行行(416)

2021.01.19 Permalink

* 昨日は夜に、東大・生産研の遠隔シンポジウム「文化×工学」に招かれて、人文系を代表して中島隆博さんと稲賀繁美さんと3名で、工学への「提言」を語りました。わたしは、かなり過激なアジテーションの調子で、工学のリベラルアーツの教科書、それは結局は、「メタ工学」にならざるをえないのですが、それを駒場Ⅰキャンパス駒場Ⅱキャンパスと二つのキャンパスをジョイントさせてつくったらどうか、というきわめて実用的な!「提言」をしました。

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★  日日行行(415)

2021.01.16 Permalink

* だから、わたしにとっては、2021年は、「詩」という言葉がひとつの鍵となる年なのですが、そうしたらブルガリアのボヤン・マンチェフさんから昨日メールが来て、そこには「はじめに会ったときから、あなたは哲学者だけど、詩人だなあ、と思っていました」という言葉が送られてきて嬉しかったですね。

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★  日日行行(414)

2021.01.13 Permalink

* 「ああ、いかにわたしが叫んだとて、いかなる天使が/はるかなる高見からそれを聞こうぞ?」というのが「ドゥイノの悲歌」の冒頭(手塚富雄訳)。でも、前回、わたしはそれを主客転倒、天使が叫んでいるようにしました。それが、わたしのポジションかな。

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★  日日行行(413)

2021.01.07 Permalink

* 新年になって1週間。世界の混乱は一層激化しています。日本の緊急事態宣言の再発出もそうですが、香港・中国の事態、さらにはアメリカ合衆国の事態、等々、世界じゅうでますます混乱が深まり、絶望が蔓延する事態、どうなっていくのだろう、と暗い気持ちになります。

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★  日日行行(412)

2021.01.01 Permalink

 頌春。
 新年おめでとうございます。
 
 まるで切り絵のように鮮やかな彼方の夕焼けの景色をながめながら、なぜかカザルスでバッハのチェロ・ソナタを聴いています。これもなぜか、去年刊行した自分の本を拾い読みしていて、『日常非常,迷宮の時代1970-1995』の第4幕の末尾のコーダに書かれていた言葉に、そう、これだよね、と呟いていました。そこにわたしが書きつけていた文章は、以下のとおりーーー「それは、まさに自己こそが、まずなによりも他者であり、この他者にたいする、もはやモラルとは呼べないようなアモラルな関係、ロジック的ではなく、レトリック的ですらあるような関係こそが、じつはあらゆるモラルに先立つものであるということになるかもしれない。Immmoral ではなく、Amoral。それは、当然ながらカオス的である。なぜならそこには未知のものがあるからだ。自己の「内廷」において、自己という未知なものにたして「態度」をとる。そこには、きっと非常がある。その非常を書く。「アルバム・アモラール/日常非常」ーーそのどこかに、ひっそりと「アモール(愛)」Amorがうずくまっているのかもしれない」(pp.214-215)
 この幕では、吉本ばななから多和田葉子まで4人の女性作家の作品について書いていたのですが、このコーダの部分は、自分自身に言いきかせる「レッスン」でありました。そのことを確認しつつ年頭にあたって、ここに書きうつしておくことにします。

みなさまのひとりひとりに、あなただけの未知なるセレブレーションが訪れる年となりますように!
 



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