★ 日日行行(678)
* 昨日はひさしぶりに映画館に行きました。午後、渋谷で少し時間の余裕があって、調べたら、ユーロスペースでアンドレ・ブルトンのドキュメンタリー映像をやるというので、行ってみました。
じつは、半月ほど前に、突然、そうだ、これから来春までの半年間に映画館で映画を20本観ようと決めたのでしたが、全然、実行していなかったので、これが最初です。別に新作が観たいというわけではなく、ただ、若い時にはあんなに映画館に通っていたのに・・・と思って、そうだ、人生の最後の時間をもう一度巻き戻してみようか、みたいな遊び心だったのですが・・・自宅で小さなスクリーンで観る映画はわたしには映画ではないので、DVDだって積んであるけどほとんどまったく観ないですね。
そうそう、このブログで回帰する詩句について書いてみるというのもそうなのかもしれませんが、一言で言えば、自分の「精神」を形成した次元をもう一度、ちょっと思い出して確認するみたいなことかな?詩、映画、とくれば、あとはジャズなんですけどね。
で、ブルトン映画はどうだったか?
別におもしろくはなかったです。ブルトンの部屋とかかれがあつめた野生の部族の遺物コレクションの紹介にすぎないので。結局、2003年にパリのドゥルオーのオークション会場でブルトン・コレクションがオークションにかかったそのドキュメンタリーみたいなものが中心でした。でも、そのオークション会場、わたし観に行っているんですね・・・たしかカタログも買いましたね・・・どこに行っちゃったかしら?なので、ああ、知ってる!という確認だけで・・・
でも、ドキュメンタリーを観て、わたしがいま、アンドレに言いたいなあと思ったのは、
やっぱりきみは、アートではないものをアートに回収してしまったんじゃない?ということかな。
そこでは、なにか大きな取り逃がしがないか?
何百というすさまじく魔的な像を、狭い自宅の空間にところ狭しと並べて毎日、見ていて、まったく平気だったきみの超現実的な感覚って何なのでしょう?
それは、ひょっとしたら、アートという壮大な「誤解」かもしれませんね、とかなんとか・・・
朝の妄想でした。
さて、次はどんな映画になりますかね?