破急風光帖

 

★  日日行行(600)

2023.02.06

* 本ブログも600回目。これはやはり今日2月6日、わが誕生日になにか書かなくては、と思うのですが・・・さてなにを書くべきか?

 73歳。自分としては「へえ、そうなの?」みたいな感覚で、どうも「老い」ということがよくわからない。もちろん、体力知力を含めていろいろ衰えを感じないわけでもないのですが、それは自然な成り行き。問題はただひとつ、いったいなにをするのか?ですね。「するべきか?」ではないんです。「べき」はない。そのときに「なにをするのか?」。わたしは、これまである意味では、他者からの呼びかけに精一杯応えることで、たとえば文章を書き、講演やパフォーマンスをしてきたわけですけど、それがなくなったら(老いというのはそういうことですから)、いったい自分から「する」こととはなになのか?それは、「したい」ではないんです。「したい」も「するべき」も超えた「する」、Doです。
 思うのは、これまでに自分からはじめて書いてはみたものの、中途半端なままで放り出したエクリチュールの多さですね。誰からも「続けて!」と言われなかったので、そのままになってしまった。そういう断片的テクストがたくさんあります。「屑」ですね。なにか、わたしには「完成」への意志がない。その場限り、いい加減、あっちにふらふら、こっちにふらふら。ずっとそうだったので、それが楽しかったのですが、その「完成不在」のearly styleがそのままlate styleになるようなDoを試してみないといけないなあ・・・と、すみません、たんなるひとり言でした。
 昨夜は満月。今日はおぼろの十六夜の月。でも、それが、天頂にぼんやり浮かんでました。夜の散歩のあいだその月を見上げて・・・「おーい、よろしく!」と・・・


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