★ 日日行行(583)
2022.12.01
* 「声/泪 十選」(3) わたしは若い頃、それほどカラヤンを聴いていませんでした。わたしにとっては、指揮者はなんと言ってもブルーノ・ワルター、それからカール・ベーム、さらにはテキストの冒頭に「カルロス、カルロス」と書いてしまったあのカルロス・クライバーだったんです。でも、最近、たとえば暇つぶしの時間があってBook offみたいな店のCDコーナーをのぞいていると、いわゆるクラシック音楽のコーナーはもう極小。そこにとんでもない安い値段でCD名盤があると、なんだか、怒りから衝動買いしてしまったりします。そんななかに「カラヤンの101曲」というCD6枚セットがなんと1000円だったか、で売られていて見逃せませんでした。で、車のなかで聴いていたわけです。そうしたら、先日、思わず泣きました!
バッハ/グノーのあの「アヴェ・マリア」です。なにしろ、数年前に青山学院では、この曲で人前で踊ったことまであるのですから、いろいろな声で聴いています。ところが、どうしてか、またしても圏央道でしたが、泣きました。sacta Maria, sancta, Maria・・・・泪、泪。知らない歌手。名を調べたら、レオティン・プライスと。まったく知りませんでした(いまでも知りません)。でも、すごい。で、これを書くのに、いま、あらためて聴いてみました。やはり泪がでます。わたしにとっては、至極の2分37秒です。(ますます老人性感傷シンドロームですね。やれやれ)。