破急風光帖

 

★  日日行行(568)

2022.09.29

* 昨日、パリからの訃報。パリ在住の友人の画家・原田宏さんが25日に亡くなったと。6月にパリに行ったときに、病院から帰ったばかりの宏と電話で喋ったのが最後になりました。わたしのほうもいろいろあって、見舞いに行ってお目にかかるエネルギーがなかった。さみしいです。

 かれは1942年生まれ。69年にパリに着いてから、ずっとパリに住み続けた。そして画家をやり続けた。わたしが留学していた78年ー81年は、ピカソもいたことがあるモンマルトルの「洗濯船」のアトリエに暮らしていて、わたしも近くのRue Véron の小さなアパルトマンに住んでいたので、深夜になると出かけて行って、二人で将棋をしたりしたものでした。かれの先生であった山口長男さんのお宅にいっしょにおしかけてお話しをきいたりもしました。古くからの友人でした。
 いまの自宅の壁にも、かれの絵画がかかっています。頼まれて、展覧会のテクストを書いたりもしました。7月にコルシカで個展があったはず。かれの作品を見ても、ある意味では、ずっとひとつの道を歩いてきたように感じます。最後まで、明るく、自分を貫いたよね、Bravo!と言ってあげたいかな。Une belle vie,n'est-ce pas?

 


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