破急風光帖

 

★  日日行行(553)

2022.06.01

* 今日、本の見本ができあがりました。水声社刊行の『クリスチャンにささやく』です。書店に並ぶのは来週後半だと思いますが。定価は2500円です。これまでの単著に収録されていない、わたしのアート論を集めたものです。タイトルは、クリスチャン・ボルタンスキーの展覧会のために書いたテクストからでした。ほかにも、ミケル・バルセロ、横尾忠則、森村泰昌、三宅一生、黒田アキ、荒川修作、日高理恵子、山口小夜子、木下晋、辻けい、スタジオ・アッズーロ、吉増剛造、そして「青」についてテクストが、大きな物語風の全体構成のもとに集められています。

 アートの本なのに、画像イメージがひとつもありません。参考図版もありません。ただひたすら、わたしの「二人称のクリティーク」のテクストです。でも、わたしの「批評」のあり方がここに集約されているように思います。アート作品を前にして「祈る」・・・そんな批評ですかね?なかには、「詩」であるような断片テクストも若干、入っています。わたしのエクリチュールの本性がそこにはよく現れていると自分では思っていますけど。
 これが本という形をとることができて、とても嬉しいです。

(   ) am blue
am blue
blue
be being
残り続けるノイズ
かすかな、かすかな涙
それは、ひろがり
ひろがり、あおく、ノイズ
ブルー
そうか、これを、あなたは〈永遠〉と呼んでいたのだね?


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