破急風光帖

 

★  日日行行(545)

2022.04.09

* もう10日近く経つのに、4月に入って、本ブログを更新していませんでしたね。特に忙しかったわけではなく、逆に、ある種の「季節」の切り替わり、急に緑が吹き出し、あちらにもこちらにも樹々の花が開く、やっと到来した春の光のなかをさまよっていた感じかしら?

 今週の月曜に、(例年よりはずっと遅いのですが)八ヶ岳の標高1100メートルの小さな谷間のなかの小屋を開きに行きました。道路には雪はなかったのですが、小屋の周辺は一面、雪。凍っています。小屋まで降りていく途の雪をシャベルで取り除くのが一仕事だったのですが、なんとその3時間後には気温があがりはじめて、翌日の朝11時には、まわりの雪が全部消えていました。
 よく間違われるのですが、これは、ほんとうに「小屋」にすぎず、けっして「別荘」などというものではありません。とても狭い空間、なかにベッドはひとつしかない!HermitageあるいはArk(方舟)とわたしは呼んでいますが、日常から切り離して自分を狭い空間に限定するための場所なのです。ゆっくりするだけなら、こちらも狭い空間ではあるが、川崎の自宅マンションにいるほうがよほどゆっくりできます。日常の延長ではなく、「(日常)非常」としての時間のための小屋なのですが・・・青山学院を退職してちょうど2年経ちました。どうも自分の過去を振り返ることに時間をとられて(『《人間》への過激な問いかけ』、『死の秘密、《希望の火》』、『存在の冒険』と続いて・・・もうひとつ今年6月には『クリスチャンにささやく』が出版できるかもしれません・・・!)、一歩先に行けていないのですが、今年度は、なんとか、少し新しい「境地」にきりこみたいと思っています。
 どうなるかなあ?雪はとけるのかなあ?凍った雪に足をとられてよろめいたりするのでしょうか?
なんであれ、よろよろと蹌踉の歩みを続けるしかありません。
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