破急風光帖

 

★  日日行行(530)

2022.02.18

* 昨日、セブン&アイの本社に行って、その役員の方たちへオン・ラインで「リベラルアーツ」についての講義をしました。依頼を受けてから、時間の余裕があったこともあって、どうするか、いろいろ考えました。大学のような講義をしても仕方がない、と。ここは、ラディカル・リベラル・アーティストとして、受講者の仕事の基盤でもある「セブン・イレブン」(コンビニ)という文化ユニットに、リベラルアーツがどう迫り、playするかをやってみせようと・・・乱暴な構成を考えました。

 なにしろ、講義がはじまる前に、初音ミクのカヴァーで坂本龍一さんの「Perspective」を流してもらったりしましたので。そして、講義の頂点では、アルバム「/04」に収められている坂本さん自身が歌っている「Perspective」の演奏を少し聞いてもらいました。そこに向かうステップとして、2016年の芥川賞をとった村田沙耶香さんの「コンビニ人間」をアレンジしたりして、かなり過激な構成。ベースには、わたしが訳したリオタールの「ポスト・モダンの条件」やら拙著『日常非常、迷宮の世界』、さらには(駒場で行った坂本さんとわたしの対談についてのテクストが収められいる)『知のオデュッセイア』などをアレンジ。味のない「教養」などという言葉では括ることのできない「知の野生の冒険」としてのリベラルアーツをパフォーマンスしてみたわけです。なにしろ「自由7科」、まさに「Seven & I 」、でも、さあ、この「I」はなにかな?
 受講者のみなさんがどう受けとめてくださったかは、わかりませんが、excitng という反応もいただきましたし、わたしとしては楽しかったですね。楽しくないとね、リベラルアーツは!


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