破急風光帖

 

★  日日行行(511)

2021.11.27

* 11月もあっというまに月末です。今月は、前月の反動か、このブログに戻ってくるのが減りましたね。わたしのほうは予定していなかったのですが、年末までに一冊本を刊行することになって、その対応で少し慌ただしかったかな(これについては次で語りましょう)。

 昨日、刊行されたばかりの雑誌が二つ届きました。ひとつは『思想』でジャン=リュック・ナンシーの追悼特集号、もうひとつは『現代思想』で「大森荘蔵生誕100年」の特集号。どちらにも、拙文を寄せています。
 『思想』のほうは、「シリウスの星を見上げて」というタイトルで、ブルガリアのボヤン・マンチェフとメール交換しながら共同執筆したもの。論というよりは、悲しみの共有、友情が生み出す「異端の連帯」となる思考の分有・・・の実験でした。
 『現代思想』のほうは、なんと「〈頑固〉の哲学」で、かつて『The Oxford Handbook of Japanese Philosophy』のために書いた「駒場カルテット」のなかの大森先生の部分の原文を引用しつつ、大森哲学へのわたしの過激な批判的コメントが書きつけられています。
 10月パリ滞在中、あるいは帰国後の待機期間中の仕事でした。
 自分の思考が、いま、どのようなスタイルをとるか・・・自分でも、へえ、こうなっちゃうのね、という感じがしましたが、さあ、これこそが「老い」なのか、「老いへの拒否」なのか、いや、どちらも結局は同じことなのか・・・・まあ、on va voir (そのうちわかる)・・・・
 


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