破急風光帖

 

★  日日行行(499)

2021.10.18

* 1週間ほど空いてしまいました。万一ご心配してくださっていた方がいらしたら、ごめんなさい。
 パリの空気のなかに溶け込んでしまって消えてしまったということにしておきますが、この間はパリは素晴らしい秋晴れの日々が続きました。あちこち歩いて、変わっていくパリの姿を見ていろいろ物思いにふけり、少し放心状態かな。でも、もう帰国の日も近づいてきています。そうなると、PCR検査を受けなくてはならないとか、いろいろ面倒なこともあり・・・帰国後の空港からの帰路とか自宅待機とか、日本の(こちらにいるとつくづく感じますが)的外れの政策にうんざりもしてきます。

 この間、いろいろありましたが、ルイ=ヴィトンと並んで、わたしの最近のパリの「ランドマーク」であるロダン美術館の展覧会も感動的でした。「ロダンとピカソ」ですが、はじめにピカソのあの「フェルナンドの頭像」が出ていて、それがロダンの彫刻とならんでいると、そうか、ロダンの影響のもとでピカソはこういう方向へ踏み出すのか、と両巨匠の交錯にあらためて眼を開かせられました。『絵画の冒険』に、新たに「ロダン」!の1章を付け加えたくなってきました。
 なんとなくですが、今回のパリは、何事もないにもかかわらず、しかしなにか巨大なものが通りすぎたような感じがしますね。ひとつの「無」が通りすぎた、とか。人生の折り返しのひとつなのかもしれません。(この「日日行行」も【499】・・・・! いや、ブログも不思議なメディアですね。わたしはツィッターもフェースブックもインスタグラムもしてません。このブログだけが、個人発信メディアですが・・・UTCPにこのサイトをつくって、こういうことをはじめたときには、時代がここまで急速に変わるとは、まったく予見できていませんでした・・・いまではブログすら旧態依然、という感じですかね?まあ、パリの空間で、時代に取り残されている自分を再認識するということかもしれませんが・・・・)。
 
 


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