破急風光帖

 

★  日日行行(477)

2021.08.20

* 長雨大雨が続いていたあいだ、またしてもこのブログも停滞していました。どうもこの夏は、「波」にのれないというか、いや、あまりにも静かにたんたんと暮らしている(ほんとうかな?)ので、ブログという「波しぶき」があがらないというか。というわけで、これではいけない、とただその思いから青空を見上げつつこの頁をあけてはみたが、さて、なにを書くべきか?

 仕事としては、まだ雑誌「午前4時のブルー」第4号の自分自身の原稿が終っていません。それが最大のネックかな。じつは奇妙なことに、今年のはじめから、リルケの「ドゥイノの悲歌」が(四半世紀ぶりに、と言いましょうか)もどってきていて、それとある種、格闘しているのですが、それをテクストにするのが難渋しています。
 そのとき、わたしの心によみがえってくるのは、1978年わたしがパリに留学したとき、パリの真ん中に大きくあいた穴(レ・アールの穴)の近くのカフェで、仏語版の「マルテの手記」を読みふけっていたときのことかな?結局、わが人生のひとつの位相とは、(いまはない)あの「穴」のまわりをぐるぐるまわっていただけかもしれないと思ったりもする。いや、いま書こうとしているテクストのなかに「穴」が出てくるからなのですけれど・・・意味不明ですよね?すみません。書こうとすると、こういう文章になってしまうので、このブログが書けないのだと思います、という言い訳でした。


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