破急風光帖

 

★  日日行行(464)

2021.07.07

* 読書(1)。真っ赤な表紙に四角いボックス、そこにわずかに太陽の影。それが表紙です。KAZUO ISHIGUROの今年刊行の新作「KLARA and THE SUN」です。2月に青山ブックセンターだったか、訳本が発売になって山積みになっているなかに、原書が陳列されていたのですが、わたしはその原書をとって買わせてもらいました。すぐに読みはじめたのですが、忙しくなって、一時、中断したらそのままになっていたのでしたが・・・

 先の日曜に新型コロナの第2回目のワクチン接種を受けて、結局、翌日、腕に痛みが出た以外には大きな副反応もなかったのですが、その間は少し安静にしようと、読みかけの本を取り上げて読み続けたわけです。今度は途中でやめられずに一気に読了。後半の展開が意表をつくもので、こう来るか、とうなりながら読み終りました。英語の原書をまるまる一冊読むのは久しぶり。ISIGUROの英語が好きだということもありますが、どちらかと言うと、衰えて行くわが頭脳に「nourishment」(これ、この小説のキーワードなんですが)を供給するためですね。だから、時々は、音読もしたりして・・・フランス語ですら、喋るのがだんだん面倒になってきているというのに、英語などもう喋れないのですが。それでも英語ならではのニュアンスが、特にこの小説では、効いている気がしますね、正確には、わたしにはわからないのですが・・・


↑ページの先頭へ