破急風光帖

 

★  日日行行(444)

2021.05.13

* ひさしぶりにジャックに会いました。

 そう、ジャック・デリダです。何年ぶりだろうか、今朝、夢のなかに出てきました。昨年末に刊行した『死の秘密、《希望》の火』(水声社)のなかにも書きましたが、デリダは、その存在がある種わたしのオブセッションになっているのか、トラウマなのか、数年に一度くらい夢に登場してくるのでしたが、さすが最近は見かけなかったのですが、白い装束をまとって登場でした。よくあるパターンですが、なにかシンポジウムの会場。わたしが喋ることになっていて、それにコメントしてくれるような雰囲気でいっしょに少し会話。日本語とフランス語と両方でしたね。でも、わたしの発表は、原稿は用意せずにそのまま喋るスタイルでやるということになって、なぜか野外の会場に行くと、発表者の壇のつくり方がわたしには気にいらず、まわりも近くに音楽をやっている人たちもいて、とてもわたしの哲学的ディスクールを聞いてくれる雰囲気ではない。ましてや、デリダ先生にこれでは失礼ではないか、と苛々するのだが、わたしももうディレクターではないからなあ、と諦めの心境、するとなぜか背後の巨大なアクリル板!のうしろにはごうごうと列車が通り抜け・・・ここは駅なのか?!・・・この世界にはデリダ先生もわたしももはや「いる場」がないようです・・・みたいな感じでしたね。《希望》の火はどこにある?
 


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