破急風光帖

 

★  日日行行(449)

2021.05.30

* 長谷川祐子編『ジャパノラマ』(1970年代以降の日本の現代アート)、水声社、が刊行されました。わたしも書いています。

 これは、2017ー18年にフランス・メッスのポンピドゥーセンターで行われた展覧会のカタログです。キュレーターの長谷川さんに頼まれて、わたしも寄稿しました。ちょうど「オペラ戦後文化論Ⅱ」(『日常非常、迷宮の時代1970-1995』、未来社、2020)を書いていたときでしたので、まさにぴったり。「一通の手紙が、日本の友人、しかも古い友人から届く、と想像していただきたい」とはじまる、あくまでフランス人に日本のこの時代を解き明かす「手紙」のテクストです。いささか風変わりですが、はたしてどう読まれたのか。この展覧会、18年2月わたしもさいわい東大の院生を率いて観に行くことができました。森村泰昌さんのパフォーマンスもそのときに観ました。不思議な縁でした。あの日のメッスの街の光景、いまでもときどき思い出します。
 このカタログ、来月かな、英語版も出るそうです。いつものように、世界で評価されている日本の現代アート、知らぬは日本人ばかりなりということがないように、みなさんにも読んでいただきたいと思います。
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