破急風光帖

 

★  日日行行(435)

2021.03.29

* 櫻も満開ですっかり春。定年になって1年、やはり4月という年度の切り替わりに同調するリズムは残っていて、元旦、旧暦新年(かつ誕生日)と来て、3月に確定申告の税務処理をやって前年が完全に終った気分になって、いよいよ2021年が動き出すという感じかな。この間、自分の「仕事」をこれからどう組織するか、いろいろな可能性を験していました。

 でもそうなると、やはり詩的なものに心が向かいますね。なにか自分にとっての「詩なるもの」を再確認したいみたいな欲求が残っています。でも、その際に、日本的詩にはまったく向かいませんね。今年1月からずっと向かいあっているのが、ふたたびリルケの「ドゥイノの悲歌」。これに応答することなどを夢想します。さらに、つい2、3日前には、昔好きだったヘルダーリンの最晩年の詩が浮上して、何十年ぶりにこの間頁を開いていなかったヘルダーリン全集に手がのびました。もちろん、イヴ・ボンヌフォアとか、デュブーシエとか、フランスの現代詩人も読み返したりしています。
 
 今夜は、半月前に講義をした東京芸術劇場のコンサートに行きます。「世界子ども音楽祭2012in東京」なので、今度新入生になる孫の壱青君と二人で行こうと思っています。なにしろ、わが教え子の木許さんの指揮でベートーヴェン「運命」ですから!!
 6歳の少年にダダダダーン!と「運命」が扉をたたく音を聞かせようと。さあ、どうなりますか?


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