破急風光帖

 

★  日日行行(407)

2020.12.18

* 一昨日の森村泰昌さんとのトーク、嬉しかったですね。1994年のマリリン・モンロー駒場降誕以来のおつきあいですが、やはりおたがいに時代の「双子」として歩んできた道のりがあって、あいかわらずチェスのゲームのように迫真の手のうちあい、対話の醍醐味がありました。わたしも、駒場のデュシャンの大ガラスの前でわたしがデュシャンになった写真をもっていったりしましたが、森村さんもわたしの「オペラ戦後文化論」2巻を読み込んで、持参してきてくださって、ありがたかったです。

 三島由紀夫をめぐってということでしたが、わたしは、同時に、森村さん自身のアートのあり方へと迫る方向で「手」をうったつもりです。でも、森村さんも森村さんご自身による森村論を、三島由紀夫からの線で語るという一手、とても貴重な証言を引き出せたと思います。心に残るすてきな対話でありました。
 続いて昨日は、AAR「難民を助ける会」の会長・柳瀬房子さんと、新橋のギャラリーから対話を遠隔配信しました。柳瀬さんもわたしも、AARがこの秋に行った新型コロナ感染予防のポスターの審査員でしたので、それらの作品を前にして、審査のこと、その意味などについて語り合いました。審査は、コロナ状況で、対面なしで行われたので、今回がはじめて作品とも、また審査員同士も「対面」ということで、やはりそこでこそ気がつくことはあって、わたしにも発見がありました。
 昨日は、そのままGマークの「グッドデザイン賞」を出している日本デザイン振興会JDPの評議員会でした。これも六本木ミッドタウンでの対面会議、ひさしぶりに友人の建築家の内藤廣さんらとも顔をあわせることができて、こんな状況下だからこそ、とても貴重な対面の談話を楽しみました。
 


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