破急風光帖

 

★  日日行行(377)

2020.07.06

 インスタポエム(6)

Ombre Or Parole d’Air
Mière lue, Lumière
Ce petit feuillage me murmure :
Ephémère E(s)t Eternel

 今日はフランス語です。Mière という語はなくて、もちろんLumière(光)という言葉を分割したものです。フランスのイレーヌ・ボワゾベールさんから、南仏の光のなかで光が作り出す「影」から出発して描いた絵のイメージが送られてきて、これに短い詩をつけて!と言われたので。はいはい、と。音のリズムだだけで書いているようなものですけれど。

 ちょっと調べることがあって、書棚にはあるがこれまで読んでいなかったブノワ・ペータースの『デリダ伝』(白水社)をさっと読みました。いろいろ感慨はあるのですが、なによりもびっくりしたのが、440頁にわたしの名前が出てくること。しかもわたしの発言が5行にわたって引用されていました。知らなかった!不思議ですね。1980年のことですが、知的な次元で、人生でわたしがもっとも危機に瀕したときの、自分勝手な起死回生の「一手」の発言でしたが、わたしの言葉のなかで、これだけは未来に残っていくのかしら?なんて思ったりして、降り続ける雨の無数の筋をみつめながら茫然です。


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