破急風光帖

 

★  日日行行(319)

2020.04.09

* わたしのテクストがアップされました。
  https://mp.weixin.qq.com/s/KOEYHFtzAcBJScM2ebta4w

 王前さんを通して頼まれた、中国の「南方人物週刊」という雑誌の電子版です。今回のコロナ・ウウィルス問題に対して、世界の哲学者からコメントを求めるという趣旨の一環。わたしがそれに値するかどうかは別にして、少し異例のテクストを書きました。というのも、中国に住む、中国人の、でも元わたしの学生という女性と、ネットを通じて、対話をするというもの。美しい彼女の名はRで、わたしはD.というのは、RNAとDNAを暗示しているからで、つまりそのうちのひとつしかもたないウィルスというものが、細胞を「乗っ取って」増殖していく、というウィルスの存在論を語ろうとしたからです。
 王前さんからは、読者の反応はいいですよ、と言ってもらってますが、どうでしょうね。びっくりしたのは、わたしの日本語の著書がいっぱい表紙つきで紹介されていること。そうねえ『君自身の哲学へ』などは、きっと中国の人のほうが評価してくれるような気がしますけど。
 昨日、朝、90分で1500字書いた六本木のアカデミーヒルズのメルマガのための原稿も、やはりこの瞬間の人類の歴史的転換について書いたものでした。
 その最後は、イタリアのデザイナー・アンドレア・ブランジさんの「ひとりひとりが例外であり、謎なのだ」という言葉を引用しましたけど。自分自身が「謎」であり、「例外」である。この自覚こそが、そのひとを世界へと「開く」ように思います。
 


↑ページの先頭へ