破急風光帖

 

★  日日行行(294)

2020.02.24

* また一輪薔薇をいただきました。「花々」のパリかしら、今回は。

 昨日の日曜、昼は、黒田アキさんとともに、離任される駐ユネスコ大使の山田さんご夫妻を囲む少人数の会食に混ぜてもらいました。そうしたら、そこにいらした森田けい子さん(青学の「最終講義」にも来てくださったのですが)から、大使やアキさんへの薔薇とともに、便乗ですね、「誕生日」のプレゼントとして、わたしにも薔薇をいただきました。ユネスコを舞台にした「外交」のお話しから、アキさんのニューヨークでの個展の話など、多彩な話題で盛り上がりました。大使は、春からはベトナム大使になられるそうです。

 昼からこうしてワインなど口にしているのに、夜はまた、北極海から帰ってきたばかりのアーティストのイレーヌさんと、なつかしいポール・ロワイヤルのバー「Closerie des Lillas」で赤ワイン。ここは、それぞれの席に、昔、常連だった詩人や作歌たちの名前入りのプレートがついているのですが、昨夜は、狙っていたベケットの席はもううまっていて、アポリネールの席でしたね。夜になるとピアノ生演奏も入って賑やか。いまでも結構、文人がやってきます。La Cupoleがアーティストだとすると、こちらは文章を書く人の溜まり場だったわけです。
 イレーネさんが北極海の空のもとで描いた黒地に白のスケッチをたくさん見せてくださったので、いっしょに詩画集をつくっている仲だしと、そのスケッチから得た印象を、祝福の詩句数行にまとめて、今朝、おくりました。すぐに「すばらしい!」と返事をいただきましたけど。次のようでした。

la Terre ondoyante, la Mer ondulante, le Nord
l’Air vibrant, le Ciel brillant, Etoiles, Etoiles
face à ma Nuit vaste, claire et profonde
toute menue, toute nue
je me dresse
sur le navire qui tangue

 ね、フランス語だと、わたしは詩人でしょ?
アポリネールからインスピレーションもらいましたかね?
 ああ、ミラボー橋の下を流れるセーヌよ、et nos amours!!!!

 さあ、帰ります。

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