破急風光帖

 

★  日日行行(253)

2019.07.28

* 昨日の土曜日、青学のわたしが所属する大学院ではラウンド・テーブル(修論中間発表会)があり、その夜は、NHKのいつもの番組の収録。これをやり終えて、なんとなく今年前半の外仕事(執筆以外という意味ですね)はなんとか無事終わった、という感覚になりました。

 今月は、なぜか咳がぶり返して、不調もあったのだけど、ほっとしています。でも、今週嬉しかったのは、木曜金曜と連夜、海外の友人との会食を楽しめたこと。
 木曜は、中島隆博さんのアレンジで来日中のZhang Xudong(張旭東)さんと三人でイタリアン。シュートンに会うのは2016年以来。あのときは、本郷の鮨屋をわたしがアレンジしたのでしたが。かれもちゃんと覚えていてくれて、あのときのYasuoの厳しい忠告に従って、ずっと本を書いているよ、と。嬉しいね。わたしの言葉を受けとめてくれていたんだ、と。三人で、未来に向けてアジアからどのような哲学的な発信ができるか、について議論をしました。
 翌日は、今度は、イタリアの外交官で小説家でもあるマリオ・バッターニさんとその11歳の娘さんらと広尾のレストランで、とってもファミリーの会食。かれも、来年4月刊行の予定で、日本の花鳥風月について1冊書いた、と。では、とこちらも、花・草・風の美学をソウルなどでも講演したんだと盛り上がりました。
 こういうことが、まさにUTCPでやろうとしたことでしたね。深い信頼関係のある友情の基盤の上で、いま必要な、知的な対話を、構えることなく、やり続けること。大学という組織を通してではなく、あくまでも個人対個人の開かれた信を通して、それぞれの文化を超えた人類の文化の地平(それはけっして単純な「普遍性」などというものではないのですね)を開こうとすること。
 
 さあ、梅雨ももうすぐあける。わたしにとって、この8月はどういう夏になるのか。そこになにかが賭けられているような気がしますけど・・・
 


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