★ 日日行行(208)
* で、一夜あけて、もう明日、本郷・東文研での講演(というほどのこともないトークですが)を考えなくてはならない。テーマは、このUTCPサイトのイベント欄に書いてあるとおり「日本哲学と東京大学の哲学」。またしても中島さんのコントロールのもと、カスリス先生とわたしの発表です。
でも、わたしのほうは、すでにだいぶ前にオックスフォード大学出版会のために書いた(日本では)未発表のテクスト「駒場カルテット」について少しお話しするだけです。話題提供くらいのところですね。簡単に言えば、70年代わたしが学生だったころ、駒場というリベラル・アーツの野原に、真正のフィロソフィアの火がともっていた、その火が野原を照らしていた、ということ。わたしがUTCPを立ち上げることになったそのもっとも深い因は、この「火」にあったのです。
駒場で出会ったものを駒場に返す、それがわたしの生き方だったと思います。会ったものは、二つかな。ひとつはミシェル・フーコーという名前に集約されるもの、それは、のちには表象文化論として育っていきました。もうひとつ、これは全然、直接的な関係はなかったのに、哲学、いや、フィロソフィア、そしてそれがわたしにとってはUTCP。
この歳になれば、わたしにも追憶の権利がある、というわけで、明日はそのまま爺さんの昔話しになるのかもしれません。(時間/会場のご案内は本サイトをごらんください)。
でも明日はそれだけではなく、中島さんとの睦月4番勝負の3番目も予定されています。六本木ヒルズで、去年の秋に出た『世界の語り方Ⅰ Ⅱ』についてのトークを、数学者の合原先生とともに行います。数学/情報/脳とことば/フィロソフィア/人間とのあいだの対話ということになるでしょうか。これは、準備なしの出たとこ勝負。
いずれにしても、激しい1日となりそうです。