破急風光帖

 

★  日日行行(200)

2018.12.13

* このブログも200回目。3年半前の東大定年以降、こちらのブログに移行して時々、わが日常の断片随想を書いてきました。わたしはFace book とかTwitterはやっていないので、これだけが、わずかに社会への日々の発信メディアです。意味があるのかないのか。でも、UTCPでこのサイトを立ち上げたときは、このような発信はめずらしかったですね。とくに人文系では。それから十数年。あっというまにテクノロジーだけによって、人間のあり方が根本的にかわってしまいます。おそろしいような変化。こちらはとてもついていけない。そろそろ「難破」して波にのまれる運命かな。それとも70歳を気にTwitterに移行するか?

 一昨日は、三鷹のSCOOLで山田せつ子さんのソロ・ダンス「破壊の人」を観に行きました。観客30名の小スペース。今回が四回目です。これまでの3回がどこかせつ子さんの人生を振り返るようなところがあったのに対して、今回は、本質的なあり方がそのまま表現されているように受け止めました。せつ子さんは、わたしにとっては、ダンスの扉を開いてくださった「師」です。[わたしは弟子はとらない]、とおっしゃいますから、一方的な「弟子」ですけど、「師」のダンスはできる限り見ていたい。学ぶためにこそ。まるで禅の「弟子」が「師」の寺の外で佇立して待ち続ける、そんな感じかな。こういう出会いがあってよかったなあ、とつくづく思います。ありがたいです。

 今夜は、青山学院の卒業した学生たちの要望で特別授業ということになっています。かれらの発表をきいてコメントし、それからみんなで飲みに行こうと。こういう機会も楽しいですね。

 そして土曜は、青山学院と朝日新聞の共同イベントで、AIと大学教育についてのパネル。福岡伸一さんや西垣通さんらと。1500人も応募があって、抽選になったそうです。驚き。さて、わたしはなにを喋るんでしょう。ディープラーニングとしての人文教育でしょうか、それともやはりもっとも戦闘的な、リベラルアーツの闘士としてでしょうか。最近は、リベラルアーツこそ、解放のアートなのだ、とか口走ってますから。


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