★ 日日行行 (93)
2017.05.19
* パリのAlain Juranvilleさんから新著が届きました。De l'histoire universelle comme miracle (奇跡としての世界普遍史について」éd. Cerf Patrimoines, 329頁の大著です。
副題が「哲学的レシと聖書的レシ」とあるように、人類の歴史を4つの段階にわけて、それをある種の文化の原型的なレシを中心にとらえようとするもの。2011年の東日本大震災の直後にレンヌでかれが行った「歴史の終り」の国際シンポジウムに壮絶な思いで参加したことを思い出しますが、そのときからアランの精神は、人類史を総括的に理解する方向に向っていました。かれのキリスト教中心主義的西欧中心主義には、わたしは若干の違和感は否めないのですが、しかし、わたし自身も同じようなことを別な仕方で考えようとしていると思います(わたしの思考は全然進んでいないですけどね)。とても刺激になります。こういう本を送ってくれるアランに感謝です。(表紙はモーゼですね、それに十字架にまきつく蛇!)