破急風光帖

 

★   日日行行 (84)

2017.04.21

* 昨日20日は、銀座に新しく移った観世能楽堂のオープニング・セレモニーの日でした。ありがたいことに、わたしにも招待状が届いて、観世清和お家元の「翁」、観世鐵之丞さんの「高砂」など晴の舞台を堪能させていただきました。

 じつは、恥ずかしいことなのかもしれませんが、わたしは「翁」を実際の舞台で観たのははじめてでした。もちろん、これは、舞台作品というより神事の儀礼です。そこでは、ある意味では、人間の「文化」というものが、「翁」から若者へ、数千年という時間の感覚のもとで、伝えられていくという「秘密」がありました。これが「詩」だよなあ、と「とうとうたらりたらりや」の言葉、いや、原初の声の響きに耳を傾けていたわけです。
 こういうものが残っている、ということに感動する心をうしないたくないですね。時のなかで連続していくもの。その「秘密」こそ、「文化」の根底にちがいありません。
 


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